原子層CVD法による高温超伝導選択エピタキシャル多層ヘテロ接合の作製と特性評価
Project/Area Number |
05224222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小田 俊理 東京工業大学, 工学部, 助教授 (50126314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
座間 秀昭 東京工業大学, 工学部, 助手 (50206033)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 酸化物高温超伝導体 / MOCVD法 / 低温エピタキシャル成長 / 超薄膜 / 原子層結晶成長 / 超伝導特性 / 光学的結晶成長モニター |
Research Abstract |
1.低温エピタキシャル成長 種々の基板温度で(100)MgO上にMOCVD法で作製したYBCO膜の抵抗温度特性を比較した。オンセット臨界温度はすべて90K付近であるが、T_<CO>が80Kを越えるのは、640℃と500℃で作製した膜で、中間の温度では裾を引く。AFM観察をした結果も、中間温度で成膜した試料には不均一な構造が見られた。この条件では、600℃以上の基板温度ではプレカーサは完全に分解して原子状となるので、基板表面をマイグレーションするためには熱エネルギーが必要であるのに対して、500℃程度の低温では、プレカーサの分解は一部で、分子状の化学種が形成されるので、低温でも成長基板表面を十分にマイグレーションして反応サイトを見つけることが出来る。つまり、この温度条件が分子プレカーサを原料とするMOCVDの特長を最大に発揮できる領域である。 2.YBCO超薄膜の超伝導性 2分子層(2.4nm)厚の試料は半導体的であるが、3分子層(3.6nm)厚では超伝導オンセットが観察され、4分子層(5nm)ではT_<CO>=30K、12分子層(15nm)ではT_<CO>>80Kである。YBCO超薄膜の最表面層と基板と接する界面の1分子層は超伝導性を失うことを考慮すると、単分子層のYBCOに超伝導電流が流れていることになり、反応性蒸着やレーザ法のベストの条件に匹敵する最高品質の超伝導薄膜をMOCVD法により作製できることが分った。 3.AFMによる表面モフォロジーの評価と原子レイヤー成長 AFM観察によりステップフロー型やスパイラル型の結晶成長様式を観察することが出来た。成長化学種の表面マイグレーション拡散長の目安とも言えるテラス幅の代表的な値はMgO基板に対して30nm、STO基板に対しては90nmであった。1原子層毎の原料供給をコンピュータ制御するレイヤー成長も行なった。YBCOのユニットセルに対応する原料を20周期分供給したときに作製できたYBCO膜の厚さはほぼ20分子層に相当しT_<CO>は85Kであった。成長ステップのテラス幅は、MgO基板に対して160nm、STO基板に対して330nmと増大しており、STO基板の析出物間隔は4〜5μmに達しているところもあった。このことは、GaAsの結晶成長で知られているように、原子レイヤー成長によりマイグレーションを増大する効果があることを示している。 4.光学的結晶成長その場モニター 結晶成長のその場モニター法として、光学反射測定を提案した。MgO基板上にYBCOのレイヤー成長を行なったとき、結晶性、超伝導特性の良好な条件では光学反射強度が成長時間に対して階段状に変化すること、階段の周期は分子層の形成に対応していることから、結晶成長の2次元性を評価出来ることを示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)