Project/Area Number |
05224238
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
笛木 和雄 東京理科大学, 理工学部, 教授 (80010750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井出本 康 東京理科大学, 理工学部, 助手 (20213027)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Keywords | 酸化物高温超伝導体 / 酸素量 / 熱力学測定 / 価数 / 固体物理化学 / 臨界温度 / 変調周期 / 分離分析 |
Research Abstract |
主な研究成果と次の通りである。 1.酸素過剰量とTcの関係 Pb1201,1212,2212,3201,3212の各超伝導相について、酸素過剰量とTcの関係を明らかにした。いずれも酸素過剰量の増加とともにTcが増加し、極大を経て減少に向かうことが見出され、他の高温超伝導酸化物同様過剰酸素量とTcの間に密接な関係のあることが明らかにし、過剰酸素量の重要性が再確認した。 2.x-yチャートによる表示 高温超伝導酸化物のTcは金属成分組成の他に上述の様に酸素量に依存する。 (La_<1-x>Sr_x)_2CuO_ym,(La_<1-x>Ba_x)_2CuO_y,Pb_2Sr_2(Y_<1-x>Ca_x)Cu_3O_yなどの単一相領域、超伝導領域を、横軸をx、縦軸をyとするx-yチャート上に表した。 3.1/8異常の熱力学的解明 (La_<1-x>Ba_x)_2CuO_yでは、x=0.625付近でTcが著しく低下することが知られている。この固溶体系の溶解熱測定、EMF測定の結果から (1-x)La_2O_3+2xBaO+CuO+[(y+x-4)]1/20_2=(La_<1-x>Ba_x)_2CuO_y のエンタルピー変化、自由エネルギー変化をxの関数として決定した。その結果この固溶体系はx=0.4〜0.8の範囲で不安定であり、特にx=0.625において不安定が著しいことを見出した。すなわち、熱力学不安定がTcの低下をもたらしたものと判断された。 4.Bi2201相の変調周期とBi価数 Bi2201,2212相ではb軸方向に変調があることが見出されている。その原因については種々の説があるが、BiO平面に周期的に過剰酸素量が入るためであるという説に賛同者が多い。しかし実験的説明はない。本研究者は、過剰酸素量はO+Bi^<3+>→O^<2->+Bi^<5+>のBi^<5+>を生じると考え、Biの平均価数を分離分析で定め、Bi2201相のx線回折パターンのサテライトピークから変調周期を決め、変調周期がBiの平均価数とともに直線的に4b_0まで減少することを見出した。この結果は過剰酸素量説を実験的に裏付けると同時に分離分析法が有効な手段であることを示したことになる。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)