Project/Area Number |
05227207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 栄一 東京工業大学, 理学部, 教授 (00134809)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 遷移金属 / ab initio分子軌道法計算 / 二量体 / アルキルリチウム試薬 |
Research Abstract |
本研究の目的は,ab initio分子軌道法計算を中心とする大規模理論計算によって複雑な有機反応の立体および位置選択性の発現要因を解明し,これを実験結果に照らして評価しながら,理論化学を駆使した新有機反応の設計を行なうこととし研究を行った.すなわち近年の理論有機化学での重要課題である有機金属化合物の選択性について,その立体選択性を中心に研究した.反応の遷移状態の構造とエネルギーをab initio分子軌道法で求め,これをエネルギー分割法などの理論的手法を活用して解析することで反応の立体選択性に影響する相互作用の決定因子を明らかにした. 平成4年度の本重点領域研究で,有機銅化合物のアセチレン,シクロプロペン誘導体への付加反応の4中心遷移状態をab initio法(有効内核ポテンシャルを用いたHatree-Fock法を中心に用い)で求め,反応の位置選択性の制御要因を明らかにした.本年度の研究ではこれを2つの方向で展開した.即ち,中心金属をリチウム,銅,亜鉛,バリウムまた炭素をケイ素などと置き換え,実験結果と比較検討することで,金属間で異なる反応の選択性の要因を明らかにすべく検討した.また有機金属反応における多量体の重要性に鑑み,アルキルリチウム試薬の二量体をモデルに反応性の検討を行い学会誌に発表した.以上のような計算を行うにあたり,遷移金属を含む大規模な理論計算は主として大型計算機を用いて行ない,小規模計算は現有のIBM RS/6000WSで行った.大規模分子軌道法計算が一般化する中で現有のWSの実装メモリーの増加すると同時に,実験化学と理論計算の連携を密接にするべくman/machineインターフェースに優れたワークステーションを導入した.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)