Project/Area Number |
05230039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三木 敬 大阪大学, 基礎工学部, 講師 (40212229)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 可解格子模型 / 量子群 / 可積分な場の理論 / 形状因子 |
Research Abstract |
ある種の可解格子模型では、角転送行列の働く空間が模型の対称性のなす代数の表現空間となっており、スピン演算子などの局所演算子や列転送行列の固有状態を生成消滅する演算子などは、その表現空間に作用する、代数の頂点演算子を使って表される。また、形状因子は、局所演算子と生成消滅演算子の積の表現空間での状態和によって記述される。 イジング模型とXXZ模型の場合に、低温の極限を持つ生成消滅演算子を構成し、可解格子模型における形状因子が、可積分な場の理論における形状因子が満足するものと同じ公理を満足することを示した。イジング模型では、直接ハミルトニアンを対角化することにより角転送行列を対角化する自由なフェルミオンのモード展開係数を用いて生成消滅演算子を構成した。XXZ模型では、量子群U_q(sl_2)の2種類の頂点演算子(I型とII型)の積からL^<(±)>演算子が構成できることを用いて、頂点演算子から生成消滅演算子を構成した。生成演算子と消滅演算子のパラメーターをずらしたものの和が、イジング模型の場合はフェルミオン、XXZ模型の場合はII型の頂点演算子となることが、形状因子が公理を満足することを示す際に重要な役割を果たした。 XXZ模型と同様の生成消滅演算子の構成方法が、Sine-Gordon模型のボゾン表示においても成り立つと期待される。可積分な場の理論における局所演算子の表現論的な理解が、これからの課題である。
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