Project/Area Number |
05233210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
小山 昇 東京農工大学, 工学部, 教授 (40134845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立間 徹 東京農工大学, 工学部, 助手 (90242247)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | フラーレン薄膜 / C_<60> / 電荷移動反応 / 電気化学 |
Research Abstract |
本研究では、フラーレンC_<60>の電気化学的特性を詳細に調べ、その電気化学的機能の探索を行うことを目的としている。まず、極微小電極を用いた高速サイクリックボルタンメトリーにより、溶存状態におけるC_<60>の1-4価アニオンへの電解還元の電極反応速度定数を初めて決定した。求めた定数はアントラセンなどに比べ約一桁小さく、また各反応段階についてほぼ同じ値を持つことがわかった。これらのことから、電子授受に関与する分子軌道が非局在化していることが推察された。また、極微小電極を用いた低速サイクリックボルタンメトリーによる拡散係数の決定も行った。次に、水晶振動子を用いて、アセトニトリル中におけるC_<60>薄膜の電気化学反応に伴う膜/溶液界面における物質移動についても調べた。その結果、アルキルアンモニウム塩を含む溶液中では、C_<60>薄膜は2価のアニオンまで還元されても安定だが、アルカリ金属塩を含む溶液中では、一段階目の還元反応において膜が溶出することがわかった。さらに、前者の場合について、膜の還元に伴い、電荷の補償のために膜/溶液界面を移動するイオンの輸率を求めたところ、カチオンが0.8-0.9、アニオンが0.1-0.2であることがわかった。また、カチオンがドープされる際、薄膜中に含まれる溶媒が放出されることがわかった。電解還元によって溶出したC_<60>アニオンは、再酸化によって電極上に析出することも明らかになった。さらに、C_<60>薄膜と他の酸化還元種との相互作用について調べた。その結果、C_<60>薄膜は一部の遷移金属錯体との間で電子授受を行うことがわかったが、このとき、C_<60>と錯体の複合体が形成されている可能性が示唆された。
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