Project/Area Number |
05233214
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
齋藤 理一郎 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (00178518)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | カーボンチューブ / フラーレン / C_<60> / 電子状態 / 構造相転移 / 同位体効果 |
Research Abstract |
平成5年度は以下の研究実積を得た。 1.カーボンチューブの軸方向の結晶構造を並進群によって完全に分類した。この分類をもとに、電子状態を任意の構造で計算できる方法を開発し、金属的性質を持つバンドの特徴がわかった。 2.また、C_<60>分子(図2)に電子を付与した、負イオン状態の電子状態の計算を、半経験的分子軌道法を計算を用いて行なった。構造最適化、多重項の計算結果から、光吸収にみられる大きな構造緩和の起源、また基底状態におけるスピン状態を説明した。 3.C_<60>固体中では261Kの温度で、固体中で分子の回転に起因した相転移現象がおこる。我々は、C_<60>固体に見られる相転移現象に関してモデルを提唱し、2つの臨界点での比熱の飛び、エンタルピーの変化を定量的に説明した。 4.C_<60>には、2つの同位体^<13>Cと^<12>Cがあり、前者は核スピンがあるが、後者にはない。1種類の同位体で作られるC_<60>の振動回転状態は、粒子の対称性によって運動に禁止則が生じることを理論的に予測し、低温での回転比熱の異常性を計算によって示した。 本研究に関連して、C_<60>にアルカリ金属をドープした物質にみられる超伝導現象についての、総合解説(Review article)をDresselhaus教授と共同で発表した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)