Project/Area Number |
05233221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
戸部 義人 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (60127264)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 炭素クラスター / フラーレン / 光化学反応 / 全合成 |
Research Abstract |
C10〜20のクラスターは、シクロ[n]カーボンと呼ばれる単環状ポリイン構造を有し、フラーレン生成機構の鍵となる不安定活性種であることや、環化重合により新しい網目状炭素シートを与えうることから、フラーレンおよび炭素クラスターの科学に重要な意味を持つ化合物群である。我々は光〔2+2]開裂反応を用いる単環状炭素クラスター分子の全合成研究に着手した。すなわち、光化学的な〔2+2]開裂反応でシクロ[n]カーボン分子(C18、C24)と適当な芳香族分子を与える基質として、[4.3.2]プロペランユニットより構成される不飽和環状化合物2を設計した。本研究においては、(1)エノン3とブチンジオール誘導体との光[2+2]付加体から、基質2の構成ユニットであるプロペラン1aの合成を達成し、(2)合成計画の鍵となる光[2+2]開裂反応のモデル実験として、1aの類縁体である1b-dの光分解を行い、[2+2]開裂反応が効率よく進行し直線状ポリイン4a-cが良好な収率で生成することを見いだした。この予備実験から、基質2の光[2+2]開裂によりシクロ[n]カーボンが発生しうる可能性が明らかとなった。
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