電子移動反応を用いる新規二置換フラーレン類の合成と構造
Project/Area Number |
05233224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
伊〓田 正彦 東京都立大学, 理学部, 教授 (50115995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 茂 東京都立大学, 理学部, 助手 (90254143)
吉田 正人 東京都立大学, 理学部, 助手 (50137030)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 電子移動反応 / C_<60> / フラーレン / カチオンラジカル / フルオロアルキルラジカル / フラーレン二量体 / 過酸無水物 / スズヒドリド還元 |
Research Abstract |
電子移動反応によってC_<60>のアニオンラジカルを生じる経路は非常に容易であり、いくつかの例が知られている。しかしながら、電子移動によってC_<60>のカチオンラジカルを生成する反応は、C_<60>の酸化電から考えてかなり起こり難いと予想され、これまでにこのような反応を合成に用いた例は全くない。我々はこれまでにフルオロアルキル基の置換した過酸無水物が容易に電子移動を起こして、芳香族化合物のカチオンラジカルとフルオロアルキルラジカルおよびフルオロアルキルカルボン酸アニオンになり、さらに反応して芳香族化合物のフルオロアルキル化体を収率良く与えることを見出している。そこで、この反応をフラーレンのフルオロアルキル化に適用したところ、C_<60>のカチオンラジカルを経由した生成物であるフルオロアルキルヒドロキシフラーレンを得た。また、この反応では、C_<60>と過酸無水物がイオン反応を起こしたと予想されるジオール誘導体およびラジカル反応を起こしたと予想されるフルオロアルキル化されたC_<60>二量体をも得た。生成物の構造は、各種スペクトルデータから決定したが、フルオロアルキルヒドロキシフラーレンおよびフルオロアルキル化されたC_<60>二量体に関しては、それぞれをトリブチルスズヒドリドで還元し、両者から同じフルオロアルキル化フラーレンが生成することによってもその構造を確認した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)