Project/Area Number |
05233229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
安藤 義則 名城大学, 理工学部, 教授 (30076591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大河内 正人 名城大学, 理工学部, 講師 (50076626)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | カーボンナノチューブ / フラーレン / スカンジュウム / アーク放電 |
Research Abstract |
本年度は、まず金属を含まない原料グラファイト棒を直流アーク放電で蒸発したときのカーボンナノチューブの生成の様子を種々の条件下で調べた。雰囲気ガスとしてHe,Arあるいはメタンガスを用いたときのナノチューブの生成の様子の違い、またそれらのガス圧依存性を明らかにした。(Y.Ando and S.Iijima;Jpn.J.Appl.Phys.32(1993),pp.L107-L109)従来、蒸発の際の陰極付着物の中にカーボンナノチューブが生成していることが解っていたのであるが、アーク放電が終わった直後の付着物の表面にも全く同じようにカーボンナノチューブが生成していることが明らかになった。(Y.Ando;Jpn.J.Appl.Phys.32(1993),pp.L1342-L1345) これらの金属を含まないグラファイト棒の蒸発による結果と対比して、金属の効果がそれをどのように変えるのかを明かにすることをその次のねらいとした。金属としては、金属内包フラーレンの研究(H.Shinohara et al.;Nature357(1992),pp.52-54)を行ったときに用いたScを原料グラファイト棒に混入して蒸発した。それによって、ナノチューブの生成がどのように変化するのかを主に分子研にあるFE-SEM(走査型電子顕微鏡)を借用して調べた。その結果、前からある程度は予測できていたように、Scを適当量混入することによってカーボンナノチューブの生成が著しく促進されることが明らかになった。(M.Ohkohchi et al.;Jpn.J.Appl.Phys.32(1993),pp.L1248-L1251)より長く太く成長したカーボンナノチューブを成長させるのにScが適していることが明らかになった訳である。ところが、他の金属(FeあるいはCo)を混入したグラファイト棒の蒸発では、全く逆の効果が得られることがNECやIBMのグループによって見いだされた。今後、金属の種類によってどうしてナノチューブの成長が促進されたり抑制されたりするのかを明らかにしていきたい。
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