Project/Area Number |
05234209
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 史衛 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (50016606)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
占部 弘和 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (10176745)
|
Project Period (FY) |
1993 – 1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | ラジカル反応 / 分子間反応 / 付加反応 / トリエチルボラン / 不斉合成 / プロスタグランジン / リマプロスト / ジアステレオ選択性 |
Research Abstract |
ラジカル反応ではイオン反応では達成しにくい炭素-炭素結合を容易に行なえることも多く、近年有機合成への応用研究が盛んになってきている。しかし従来の応用例は分子内でのラジカル環化反応がほとんどであり、分子間反応に応用した例は少ない。本研究は環状α,β-不飽和カルボニル化合物をラジカル受容体とする分子間ラジカル反応の立体化学を明らかにすること、そしてその知見をプロスタグランジン合成に応用することを目的とした。2-位にメチレン基、3-位にアルキル基そして4-位にアルコキシ基(3-位と4-位の立体はanti)を有すシクロペンタノンとハロゲン化合物の反応を種々のラジカル発生条件下行なったところAIBN、加熱といった条件下では約5:1の、またEt_3B低温といった条件下では10:1以上のジアステレオ選択性でメチレンへのラジカル付加反応が進行することが明かとなった。また、この際の主生成物の立体は3-位との関係でanti、すなわちプロスタグランジンの天然体と同じ立体を有していることが明かとなった。そこでこの知見をもとにプロスタグランジンの合成を行なった。その結果、プロスタグランジンE_1そして現在医薬品として利用されているプロスタグランジン誘導体リマプロストを簡便に合成することに成功した。従来プロスタグランジンはイオン反応を利用して合成されている。そこでイオン反応では合成が困難であるような新規プロスタグランジンを合成することを試みた結果、2種の化合物の合成に成功した。
|