Project/Area Number |
05234227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
小林 修 東京理科大学, 理学部・応用化学科, 助教授 (50195781)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 光学活性1,2-ジオール / スズ(II)トリフラート / 不斉アルドール反応 / マクロリド / ピロリチジンアルカロイド / シリルエノラート |
Research Abstract |
光学活性1,2-ジオールユニットは、マクロリド、ポリエーテル抗生物質、糖類などにしばしば見られる基本骨格である。今回筆者らは、スズ(II)トリフラート、光学活性ジアミン、酸化スズ(II)からなる新たな触媒系を開発し、これを用いるalpha-ベンジルオキシ酢酸フェニルエステル由来のシリルエノラートとアルデヒドとの触媒的不斉アルドール反応により、ほぼ満足できる収率、選択性をもって、目的とする光学活性1,2-ジオールユニットを合成することができた。不斉アルドール反応により得られた付加体は、容易に単糖類へと導くことができた。今回筆者らが開発した方法は、簡単なアキラルな原料から出発して、触媒量の不斉源を用い短段階で効率よく単糖類を合成でき、また応用範囲も広い点が特徴である。一方、ここで開発した新しい触媒系は、他のシリルエノールエーテルとアルデヒドとの不斉アルドール反応にも極めて有効であることがわかった。 一方、alpha-アルコキシ-beta-ヒドロキシ-beta-メチルユニットは、ピロリチジンアルカロイドやマクロリド、ポリエーテル抗生物質、分岐糖などにしばしば見られる共通構造である。今回筆者らは、キラルなスズ(II)ルイス酸を用いるalpha-アルコキシ酢酸チオエステル由来のシリルエノラートとalpha-ケトエステルとの不斉アルドール反応による、上記ユニットの両ジアステレオマーのエナンチオ選択的合成法の開発研究を行った。その結果、シリルエノラートのアルコキシ部分の保護基(BnOまたはTBSO基)を選ぶだけで、両ジアステレオマーを高い光学収率をもって合成することができた。
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