Project/Area Number |
05235220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
渡辺 正義 横浜国立大学, 工学部・物質工学科, 講師 (60158657)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | イオン伝導性高分子 / 高分子固体電解質 / 固体電気化学 / 超微小電極 / 電子移動反応 / レドックス反応 / 混合伝導体 / エレクトロンホッピング |
Research Abstract |
電気化学系は、電子移動反応を通して、化学エネルギーと電気エネルギーの相互変換の場として、また化学情報と電気信号の相互変換の場として、人工系そして生体系で重要な役割を担っている。この電気化学系を構築するためには電子移動反応場を提供するイオン伝導性の媒体が必要であり、これまで水あるいは有機溶媒等の液体溶液が用いられてきた。しかし近年、固体状態でイオンを高速にかつ選択的に伝導できる高分子の研究が進み、この状況は、急速に変化してきている。本研究の目的は、電子移動反応の場にイオン伝導性高分子を用い、この中に溶解あるいは修飾したレドックス錯体間の、電子移動反応の特徴を明かにする事にある。 イオン伝導性高分子は、一種の固体溶媒であり、この中に電解質塩を溶解する事により、イオン導電性が発現する。さらにこの高分子中には、レドックス錯体を溶解あるいは化学修飾によって導入する事ができる。イオン伝導性高分子の導電率は、液体溶液と比較すると低いが、電気化学測定に超微小電極を適用する事によって、定量的な固体電気化学測定が実現できる。 当該年度は、レドックス錯体の導入方法が異なる新しいイオン伝導性高分子の合成を行なった。すなわち、新規イオン伝導性高分子中にレドックス錯体を溶解によって導入した系、およびイオン伝導性モノマーとレドックス錯体モノマーの共重合体の系である。これらイオン伝導性高分子を溶媒に用いた固体電気化学測定を、微小円盤電極を有するミクロセルを用いて行い、レドックス応答に及ぼす錯体間電子移動反応の寄与を観測するのに成功した。
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