Project/Area Number |
05236205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
古川 尚道 筑波大学, 化学系, 教授 (80015966)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 高配位化合物 / テルラン / セレナン / スルフラン / X-線結晶構造解析 / リガンドカップリング / カルコゲン元素 / 配位子交換反応 |
Research Abstract |
1.炭素配位子を有するテルランと類似カルコゲナンの合成 今回合成に成功したのは骨格に2,2^1-ビフェニリレン・ジフェニル基を有する高配位テルラン(1)及び類似カルコゲナン(2),(3)である。化合物(1)はm.p.122-126℃黄色結晶であるが(2),(3)はTHF溶液中-70℃以下で安定に存在することをNMRにより確認した。いずれも加熱または昇温によりカップリング反応が進行した。これらの熱安定性より高配位カルコゲナンの安定性はTe>>Se〜Sと考えられ,既に合成したPh_4X(X=Te,Se,S),ビス(2,2^1-ビフェニリレン)ビフェニル体の安定性と一致した。 2.ビス2,2^1-ビフェニリレンテルラン,セレナン,スルフランの反応性とモノオキシテルランの単離,構造のX-線解析 ビス(2,2^1-ビフェニリレン)テルラン,-セレナン,-スルフランを各種活性プロトン酸と反応させると容易に1つのビフェニリレン環の開環,カップリング反応による置換ビフェニルが高収率で得られた。フェノールとテルランの反応で得られた中間体のX-線結晶構造解析を行い,新しい[10-Te-4(C3O)]型のテルランであることを明らかにした。セレン,硫黄同族体ではフェノールとの反応は極めて速く中間体は単離できずカップリング生成物のみが得られたが,p-ニトロフェノール等との反応ではテルランと同様の構造を持つ中間体の単離に成功した。 3.立体障害を持つジアリール・ジハロおよびジアリール・ジアシロキシテルランの合成と結晶構造 ベンゼン環の2,6-位にメチル基を有するテルランの合成を行い,各種の対称,非対称型テルラン[10-Te-4(C2X2)または(C2O2)]を合成した。ジブロモ体のX-線結晶解析より構造はほぼTBP構造であり,2個の臭素がapical位に2,6-ジフェニル基がequatorial位にあることが明らかになった。溶液中での^1H-NMRを測定した結果これらのテルランには回転障壁が存在することが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
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