水素及びハロゲンラジカルとシリコン表面の単原子層反応の制御
Project/Area Number |
05237223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
堀池 靖浩 広島大学, 工学部, 教授 (20209274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂上 弘之 広島大学, 工学部, 助手 (50221263)
新宮原 正三 広島大学, 工学部, 助教授 (10231367)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | デジタルエッチング / 自己停止反応 / 赤外反射吸収分光 / フッ素ラジカル |
Research Abstract |
Siデジタルエッチングにおける自己停止反応を探求すべくFラジカルとSi表面との反応を赤外反射吸収分光(IR-RAS)で研究した。まず、Si(100)表面にNF_3のマイクロ波放電プラズマで生成したFラジカルを照射し、表面反応層の形成過程を基板温度を変えて観察した結果、室温(300K)及び高温(500K)状態では、SiF_2,SiF_3の吸収に比べSiF_1の吸収が大きく現れた。低温(200K)の場合は、SiF_1,SiF_2,SiF_3の各ピークは同程度であった。この結果から、まずFラジカルがSi(100)表面に吸着すると最初SiF_2が形成されるが、高温ではSiのバックボンドが弱められて熱的に解離し、SiF_3とSiF_1に変化して、SiF_3が熱脱離するが、低温ではこれらの脱離が抑制されると考えられる。しかし200KでもFラジカルが供給される限り、徐々にではあるがエッチング反応が進行する。一方、本研究過程で以下の極めて興味深い結果を得た。即ち、更に低い温度状態(140K)でFラジカルを照射したところ、F/Si反応の進行が見られずラジカル(F/NF_2)の凝縮層と思われる吸収のみが観測された。そして、この表面を加熱していくと、200Kの温度でSiF_2,SiF_1の吸収が現れ、常温程度まではこれらの吸収強度は変化しなかった。このことは、低温状態でSi表面に凝縮ラジカル層を昇温すると、Fラジカルは最表面Si(100)原子と反応し、主にSiF_2で、一部はSiF_1で終端すると同時に、Fラジカル凝縮層は、気化し、反応は下層に進まない無いのではと推察される。更に表面敏感高電子分光などで調べなければならないが、もし真実なら、従来困難と考えられていたF/Si系で自己停止反応が初めて見つけ出されたことを示唆しており、このSiF_2/SiF_1終端層の層毎の除去で、Siの原子層デジタルエッチングの実現が期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
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