Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 周三 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40013180)
日野 幹雄 中央大学, 総合政策学部, 教授 (30016323)
河村 洋 東京理科大学, 理工学部, 教授 (80204783)
河原 能久 東京大学, 工学部, 助教授 (70143823)
小尾 晋之介 慶応義塾大学, 理工学部, 講師 (80233609)
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Budget Amount *help |
¥71,100,000 (Direct Cost: ¥71,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥22,800,000 (Direct Cost: ¥22,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥18,600,000 (Direct Cost: ¥18,600,000)
Fiscal Year 1993: ¥29,700,000 (Direct Cost: ¥29,700,000)
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Research Abstract |
本研究においてはダイレクトシミュレーション(DNS)の情報、高精度のラージエディシミュレーション(LES)によるデータベースあるいは高精度実験データベースを利用して一点完結モデルを再構築し,新たなモデルを提案,検証することを目的として,9課題を7人で担当した。提案されたモデルはk-εモデル,代数応力モデル,応力方程式モデルおよびLESのサブグリッド(SGS)モデルに及び,これらのモデルを従来より複雑な,あるいは複合的乱流場に適用してモデルの検証を行った.さらに,提案された幾つかのモデルを正方形柱まわりの流れ場に適用し、各モデルの特徴を検証した。 小尾はレイノルズ応力の乱流輸送に支配的な三次モーメントの輸送方程式のバランスに着目した代数応力モデルを開発しそのモデルを自由混合層の乱流場に適用し,提案したモデルの評価を行った。また,併せて,高精度計算に際して生じる数値解析上の不安定性を抑制する方策,境界条件の設定方法の提案を行った。山本は乱流の時間スケールを複数にすることによって,より普遍性の高いモデルを得るべく多重時間スケール応力方程式モデルを提案し,乱流噴流,逆圧力勾配乱流境界層に適用して,モデルの高い普遍性を検証した.小林は円筒座標系と一般座標系との複合LES計算方法を提案し,これを旋回乱流に適用するとともに非等方k-εモデルおよび代数応力モデルの検証を行った。河村は三次モーメントの輸送方程式のクロージャー問題を軽微な負荷で解決するモデルを提案し,これを2重円管内の曲率をもつ乱流場に適用し,乱流変動の3次相関に関する収支のデータを求めた.村上はk-εモデルおよび代数応力モデルを主体に浮力効果の組み込みを行い,浮力ダンピング下の低レイノルズ数流れに適用できるk-εモデルを提案するとともに,浮力効果を組み込んだLESを構成してモデルの評価を行った.河原は応力方程式モデル中の圧力-歪速度相関項に水面の効果を組み込んだモデルを提案するとともにエネルギー散逸率の輸送方程式における各項のモデルの見直しを行い,これを滑面および粗面上の開水路乱流,長方形断面の水路および2次元水面乱流において検証を行った。日野は植生効果を伴う乱流場を対象に,個々の葉や枝よりは大きな格子系において葉や枝の作り出す乱れエネルギーをLESの概念から導き,植生層内モデルを開発した.このモデルを強い日射条件下の建物まわり流れに適用するとともにフィールド実験と比較して適用性を検証した.さらに,小林,村上,河村は正方形柱体まわりの同一レイノルズ数乱流についてLESを構成して,SGSモデルの比較,計算手法の検証を試みた.
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