2流体方程式と渦密度発展方程式による超流動乱流状態での熱衝撃波の数値計算
Project/Area Number |
05240204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
村上 正秀 筑波大学, 構造工学系, 助教授 (40111588)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 超流動乱流 / 2流体方程式 / 渦密度発展方程式 / Gorter-Mellink相互摩擦 / 熱衝撃波 / 超流動ヘリウム |
Research Abstract |
超流動ヘリウム中で高密度の量子化渦の作用が卓越した状態である,超流動乱流状態における熱衝撃波現象に対する評価モデルの構築とその数値計算による検証を目標として研究がなされた。まず,超流動ヘリウム(He II)中の熱衝撃波現象の,伝播・渦との干渉による変形や減衰に関してレーザーホログラフィー干渉計による測定や超伝導温度センサーによる温度計測により,モデル構築のためのデータの取得に努めた。その研究の中で,渦の発生・渦密度の急増・温度境界層の形成・沸騰の開始,といったHe II中に起こる一連の高速非定常伝熱過程が解明されつつある。 また,2流体方程式の数値コードの開発に関しては,熱衝撃波問題の2次元化と熱カウンタ流ジェット(軸対象)の計算コードの開発が行われた。前者は熱衝撃波-渦干渉のみならず,熱衝撃波の相互干渉や熱衝撃波-固体壁干渉の計算を可能にする。後者については,計算コードがほぼ完成に近づき,我々がつとに実験的に見出した,ノズル出口近傍における超流動・常流動両成分間のカウンター流構造からゼロ相対速度流れへの急速な遷移過程をシミュレーションすることに成功した。 これらの計算コードでは,流れ場-渦干渉に対してはGorter-Mellink相互摩擦項を用いていたが,現在ではこれを高度な非定常現象に対してより有効である渦密度発展方程式を導入し,これと2流体方程式を連立させて解くような方式に改良しつつある。両者の比較では,特に熱衝撃波現象の様に高度に非定常な場合については差異が現れるので,更に研究を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)