自由水面を有する乱流場に対する応力方程式モデルの開発
Project/Area Number |
05240205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河原 能久 東京大学, 工学部, 助教授 (70143823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
〓 海洲 東京大学, 工学部, 講師 (10237042)
玉井 信行 東京大学, 工学部, 教授 (90010818)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 応力方程式モデル / 乱流 / 自由水面 / 非等方性 / レイノルズ応力 / 開水路流れ |
Research Abstract |
開水路流れでは水面が存在するために,乱流場は壁面近傍とともに水面付近で強い異方性を示し,流速分布や熱や物質輸送が大きく変化する。この自由水面の効果は従来の応力方程式モデルの枠の中でも正確には表現されていない。本研究はDNSによるデータベースや乱流の素過程のモデルに関する最新の成果を導入して応力方程式モデルの精度を向上させるとともに,それに自由水面の影響を表現するモデルを追加することによって,開水路乱流に適用できる応力方程式モデルを構築したものである。主たる成果は以下の通りである。 (1)平行平板間の発達した乱流に対するDNSデータを基に,応力方程式モデル中の素過程に対する種々のモデルの挙動を比較検討した。その結果,モデル定数を小さくしたDaly-Harlowの拡散モデル,Speziale-Sarkar-Gatskiらの圧力-歪速度相関モデル,非等方的な散逸を表現するHallback-Groth-Johanssonモデルの組み合わせがDNSデータを最も良好に算出する事を見いだした。 (2)水面での垂直成分間のエネルギー再配分過程をShirモデルを援用して表現し,圧力-歪速度相関項に追加した。また,Shirモデル中の係数や水面への距離を考慮する関数を実験データを基に決定した。その結果,滑面および粗面上の発達した開水路乱流におけるレイノルズ応力成分を良好に再現することが可能となった。また,圧力-歪速度相関モデル中の各項の挙動をDNS結果と比較し,本モデルがDNS結果と定性的に一致することを確認した。 (3)水面近傍にて水面に垂直方向のノーマル成分が減衰し他の2成分が増加すること,それに伴い水面に垂直方向の拡散が抑制されるために,水面では乱れエネルギーが対称面と比較して小さくなることなどの知見を得た。 (4)水面の変動の取扱いや壁関数法はさらに改良する必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)