Project/Area Number |
05242211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
國枝 秀世 名古屋大学, 理学部, 助教授 (00126856)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 反射型回折格子 / X線分光 / マイクロチャネルプレート |
Research Abstract |
高分解能のX線分光を行なうには、反射型回折格子を用いる方法が最適と考えられる。本研究課題では、その高効率化と、最適な光学系の設計を目指した。本年度の研究成果は以下の3点にまとめられる。 1。真空排気系の製作 反射型回折格子による回折像を検出するためのマイクロチャンネルプレート(MCP)は、10^<-6>torrよりも高い真空度で動作させねばならない。これを実現するため新規にターボ分子ポンプを購入し、真空排気系を組み上げた。このおかげで短時間に10^<-6>torrを越える清浄な超高真空が得られるようになった。 2。MCPの性能特性測定 昨年度入手したMCPを上記真空槽に入れ、X線を照射した。当初は、MCP自身のアウトガスによるノイズが多かったので、MCP自身をベークすることでこれを解消した。0.2mmфのX線ビームを当てたところ、ほぼこれを広げることなくその像が検出できた。移動台でX線ビームの照射位置を動かすことで、位置の直線性も確認できた。波長に対する感度については、3月中旬の軌道放射光実験で確認することを計画している。 3。多層膜回折格子 高エネルギーのX線でも十分な効率を持たせるために、市販の反射型回折格子に多層膜を蒸着した素子を用意した。このX線評価を、研究室の特性X線源と、軌道放射光で行なった。更に、X線望遠鏡との組み合わせで、最適と考えられる、Off-Plane Mount法を実現するため、その特性試験の準備を進めた。特に、回転台の制御を計算機で行ない、自動測定が可能なシステムを構築した。実際の測定は、近日中に計画している。
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