Project/Area Number |
05244204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
原田 繁春 大阪大学, 工学部, 講師 (80156504)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
Streptomyces caespitosusが生産する中性プロテアーゼSCNPを使って以下に述べるような実験を行なった。 (1)基質阻害剤(N-CBZ-Gly-Tyr)との複合体結晶を調製し、高エネルギー物理学研究所放射光実験施設BL18Bに設置されているラウエカメラでデータ測定を行ない、ラウエデータの質の評価を行なった。測定は白色X線を使い、回折強度データを11枚のイメージングプレートに記録した。また、比較のため自動4軸回折計でもデータ測定を行なった。その結果、2.5A分解能までについてラウエ法で測定したデータは当初の予想通り、単色X線の場合に比ベて同価な反射の一致度が悪く(Rsym,Rmergeとも20%くらい)、測定できた反射数も本来測定すべき数の60%くらいしかなかった。しかし、4軸回折計で測定したnativeデータとの差フーリエ図を計算してみると、ラウエデータでもSCNPの活性部位に基質阻害剤に対応する電子密度が見られた。その電子密度は単色X線で測定したデータを使った場合にくらべてノイズが多いものの、十分解釈ができるだけの質を備えていた。また、結晶は白色X線によるダメージをほとんど受けなかったのでSCNPの結晶は時分割構造解析を行なうための基本的な条件を備えていることがわかった。 (2)SCNPは活性部位に亜鉛原子が存在し、活性に強く関与している。この亜鉛原子を他の金属に置き換え、その結果反応速度が減少すれば、時分割構造解析によって反応中間体の構造を明らかにするために役に立つと考えた。そこで、種々の金属置換体SCNPを調製し活性を測定すると共に、結晶化した。5種の金属置換体SCNPのうちCo置換体がnativeに比べて活性が低下したが、現在のところ結晶が得られたのは、活性が上昇したMn置換体のみである。
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