Project/Area Number |
05244207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
箱嶋 敏雄 大阪大学, 薬学部, 助教授 (00164773)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | リボヌクレアーゼ / 結晶化 / 複合体 / ケイジ化合物 / 酵素 / 反応機構 |
Research Abstract |
ケイジ化ヌクレオチドである2'-(ortho-nitrobenzyl)-guanylyl-(3',5')-uridine、ONB-GpU、とRNaseT1との共結晶化を試みた。先ず、実験室内での通常の結晶化操作における光吸収に対するONB-GpUの安定性を調べた。分析はC-18逆相HPLCで行った。実験前のONB-GpUの純度は、この方法では98%である。実験室(25℃、天井蛍光灯のみ、窓ブラインド)に放置した試料では、約1%/hourの速度で分解するが、顕微鏡下で白色光の照明(20W)を浴びている状態では、約8%/hourとかなり早いことが分かった。UVイルミネータ(ゲル電気永動観察用、6Wx4)上では1分でほぼ半量が分解した。これらの結果から、迅速な操作であれば暗室以外の実験室でも可能と分かったが、実際には、暗室で操作を行い、遮光して20℃で結晶化した。結晶の観察には購入した偏光顕微鏡を用いた。RNaseT1とG^<fl>pUやGMPとの結晶化条件から出発して、沈殿剤(2-MPD)の濃度やpH、RNaseT1とONB-GpUとの比などを変えて条件検討を行った。多くの場合、非晶質沈殿となったが、針状の微結晶が得られたものについても、これを大きくすることは容易ではなかった。この針状結晶はRNaseT1とG^<fl>pUやGMPとの斜方晶系の複合体結晶に似ていたので、2'GMPとの複合体結晶を種結晶とした"seeding"を試みたが改善されなかった。一方、ONB-GpUの濃度をRNaseT1の30倍にした条件からは、数百μm程度の長さの結晶が得られたが、張り付いたり、枝分かれするなどしており、きれいな単結晶を得ることには成功していない。この場合、溶液は多量の沈殿を含み、粘性が高い。ONB-GpUが析出したものと考えられるが、ONB-GpUの溶解度とRNaseT1との解離定数を考慮して、精密な条件を検索する必要があると考えている。
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