半導体-金属原子界面層の電界放射・イオン顕微鏡による評価
Project/Area Number |
05245217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki Institute of Applied Science |
Principal Investigator |
奥野 公夫 長崎総合科学大学, 工学部, 助教授 (40103395)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | Si / 電界放射 / 電界イオン顕微鏡 / 界面 / 薄膜 / 単原子層 |
Research Abstract |
当研究は、個々の原子のトンネル物性の立場から下地金属表面上に真空蒸着されたSi単原子層レベルでの吸着構造、電子状態、Si-金属原子界面の原子配列構造およびSi-金属界面反応について電界放射・イオン顕微鏡法(FEM・FIM)により調べられた。 FEM法によりW,Mo方面上にSi単原子層で覆われた時の仕事関係(PHI)は、それぞれ△PHI^<max(Si/W)>=0.48eV、△PHI^<max(Si/Mo)>=0.55eV増加する。一方、FIM法により原子次元で理想的にorderなクリーン表面に低温の下Si蒸着後、in-situ FEM法で測定された仕事関数の値は、PHI^<Si/W>=4.8eV及びPHI^<Si/Mo>=4.6eVであり、上記の値よりも〜0.2eV低い値を示す。Siと下地W、Moとの界面反応は低温の下、Si吸着後、過熱温度に対する仕事関数の変化から調べられた。結果は(被覆度theta^<Si>〜1.5)、Si/Wで過熱温度T>1200KまたSi/MoではT>1000Kで、Siと下地金属との界面反応により、各仕事関数はPHI^<max>から上記の臨界温度の増大と共に急激に減少し、1200K〜1600Kでシリサイド特有の安定なFEMが観察される。その時の各仕事関数はPHI^<Si-W>〜I4.6eV及びPHI^<Si/Mo>〜4.5eVである。 Si原子の下地原子層内への拡散効果を調べるため、まず低温でSi蒸着後、最表面層から下地Wの第5原子層まで一原子層毎を電界蒸発法により剥ぎ取り、その都度仕事関数の変化が調べられた。結果は下地Wの第3原子層で初めてW固有の仕事関数の値になる。つまり、下地Wの第2原子層迄Siの存在を示唆さる。しかし、FIM法によるSi-W界面での界面反応では低温の下での蒸着に於いては、Si-W間の界面反応は識別されない。しかし、〜600Kの加熱処理の下では局所的には両原子間の界面反応が認められる。 今後は、電界放射エネルギー分析器(FEES)による高分解能の電子状態の解明が求められる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)