脊髄後角におけるCキナーゼ各分子種とグルタミン酸受容体の関係についての研究
Project/Area Number |
05248209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田中 千賀子 神戸大学, 医学部, 教授 (20025571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 尚亮 神戸大学, 医学部, 講師 (60178499)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | プロテインキナーゼC / 脊髄後角 / 免疫電顕 / 可塑性 / in situ hybridization / GAP-43 / 燐酸化反応 |
Research Abstract |
プロテインキナーゼCは、長期増強の発現などシナプス伝達効率を制御する因子のひとつとして働いている。痛みの伝達においても脱感作、過感作現象が起こることは良く知られており、痛覚の一次ニューロンの投射部位である脊髄後角にプロテインキナーゼC活性が特に高いことを考えると痛覚伝達の制御にもプロテインキナーゼCが関与している可能性は高い。我々は多くのプロテインキナーゼC分子種のうちカルシウム依存性の分子種であるα、βI、βII、γ-PKCが脊髄後角に多いことを免疫電顕法によって示してきた。しかしこれらの分子種はシナプス後部に主に存在し、シナプス前部には認められなかった。本年度、シナプス前部で伝達物質の遊離制御に関与するプロテインキナーゼC分子種についてさらに検討を加えた。その結果、脊髄後角においてカルシウム非依存性の分子種であるε-PKCも高い活性を示し、シナプス後部のみならずシナプス前部にも存在することを免疫電顕法により明らかになった。さらにin situ hybridization法によってε-PKCmRNAが後根神経節細胞に多く存在していることを示した。同時に、プロテインキナーゼCの基質の一つであり前シナプスにおいて可塑性に関与すると言われている蛋白質GAP43に対するプロテインキナーゼC各分子種の燐酸化効率を検討した。その結果、ε-PKCがカルシウム依存性の分子種に比して最も効率良くGAP43を燐酸化した。以上の結果から、痛覚刺激の伝達効率の制御に_-PKCが前シナプスにおいて関与している可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)