Project/Area Number |
05248215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
樫原 康博 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (00161018)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | CGRP / 感覚神経細胞 / ペプチド / 神経終末 / メッセンジャーRNA |
Research Abstract |
感覚情報に関与する一次感覚神経細胞はカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)を発現する。CGRPは運動神経細胞にも発現する。ラット後肢のヒラメ筋神経終末に存在するCGRPが運動神経あるいは感覚神経由来かを検討する目的で、一側の腰髄前根を切断して筋の運動神経軸索を変性させた後のヒラメ筋CGRP含有量を測定した。この操作で感覚神経細胞の寄与分だけCGRP量の減少が観察されるはずである。ところが予想に反して、術側ヒラメ筋のCGRP量が正常側に比べ有意に増加した。この増加のひとつの可能性は、運動神経細胞変性により感覚神経細胞体でのCGRP合成が促進したためと考えることができる。この可能性を検討するために、一側の前根切断後の腰髄後根神経節でのCGRP含有量を測定した。その結果、術側の後根神経節のCGRP含有量が正常に比べ、有意に増加するのを観察した。さらに、この増加はmRNA量の増加を伴うことをNorthern法により確認した。従って、運動神経軸索変性により感覚神経細胞のCGRP合成が促進すると結論される。感覚神経末梢終末端のCGRPは終末端の脱分極により放出する。正常あるいは、前根切断後のヒラメ筋に高濃度Kイオン溶液を適用し、放出されるCGRP量を測定した。前根切断筋に比べ有意にCGRP放出の増加が見られた。運動神経細胞の変性に伴って、感覚神経細胞のCGRP合成が促進し、合成されたCGRPは感覚神経終末端より放出しうると結論される。
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