Project/Area Number |
05251210
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
島田 昌一 大阪大学, 医学部, 講師 (20216063)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 康二 大阪大学, 医学部, 助手 (80235340)
山野 眞利子 大阪大学, 医学部, 助手 (80192409)
和中 明生 大阪大学, 医学部, 助教授 (90210989)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | ドーパミントランスポーター / 黒質 / パーキンソン病 / 取り込み / オートラジオグラフィー |
Research Abstract |
我々はドーパミントランスポーターと相同性を示す新しいクローンを単離するためラット脳やウシ網膜のcDNAライブラリーをスクリーニングし、ドーパミントランスポーターとはアミノ酸で40〜50%の相同性を有するTP8、TP12、TP3031の3種類のcDNAを単離した。これらのクローンの中でTP8のmRNAの分布についてin situハイブリダイゼーション法により検討したところ、ドーパミンニューロンの存在する中脳の黒質緻密斑や腹側被蓋野、セロトニンニューロンの存在する背側縫線核、正中逢線核、ノルアドレナリンニューロンの存在する青斑核などのモノアミンニューロンの存在する神経核群に強い発現が認められた。そのほか運動神経核、嗅球、視床下部、小脳などにもTP8のmRNAの発現が認められた。次にTP8の基質を同定するためにアフリカツメガエル卵母細胞発現系を用い[^3H]ドーパミン、[^3H]セロトニン、[^3H]ヒスタミン、[^3]グルタミン酸、[^3H]アスパラギン酸、[^3H]GABA、[^3H]タウリン、[^3H]グリシン、[^3H]コリン、[^3H]アデノシン、[^3H]アスコルビン酸などの基質の取り込みを調べたが、どの基質も取り込まなかった。これらの結果よりTP8はドーパミントランスポーターではないが、ドーパミンニューロン存在部位で強く発現していることから、少なくともドーパミンによる神経伝達を修飾する重要な役割を担うトランスポーターである可能性が考えられた。 また我々はパーキンソン病のようなドーパミン関連疾患において将来PET等で選択的なドーパミントランスポーターのイメージングを行うための基礎実験として、in vitroとex vivoのautoradiographyを行った。リガンドとして用いた[^<125>I]RTI-55はドーパミントランスポーターとセロトニントランスポーターの両者に対して高い親和性を示すが、セロトニントランスポーターに特異的なリガンドである無標識のクロミプラミンと[^<125>I]RTI-55を組み合わせて用いることにより、ドーパミントランスポーターを選択的に標識することに成功した。この条件下で明らかにしたドーパミントランスポーターの選択的結合部位は嗅結節、側坐核、尾状核、淡蒼球、視床下核、黒質緻密斑、腹側被蓋野などであった。これらの結合部位に関してはin vitroとex vivo autoradiographyの両者においてほぼ同様の結果が得られた。
|