Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
マウステラトカルチノーマP19ECはレチノイン酸(RA)により神経細胞へと分化するが,その過程で神経細胞分化,生存,神経細胞死に関連するおおくの遺伝子の発現がみられた.RA48時間処理により,神経細胞分化の転写調節に必要とされるMASH,NSCL,MEBなどのB-HLH,ツメガエルオーガザイザーとして知られるGoosecoidやPaxなどのホメオボックス遺伝子群、また,TrkBなどのニューロトロフィックファクター受容体遺伝子がレチノイン酸により発現が誘導された。しかし,この段階では成熟神経細胞のマーカーであるニューロフィラメント、MAP-2は発現しておらず、むしろ神経前駆体細胞(神経上皮細胞)のマーカーであるネスチンが発現していた。このRA処理した細胞をFGF処理や細胞間接触を促進させると48時間以内に成熟神経細胞へと分化し、ニューロフィラメント、MAP2,A2B5、HNK-1などの神経細胞マーカーが発現した。このことから、RA処理48時間だけでは完全な神経細胞には分化していないものの、神経前駆体細胞へと分化しており、液性因子や細胞間接触による情報により神経細胞へと分化することが明かとなった。興味深いことにc-jun遺伝子を構成的に発現するP19細胞株(C2C5)ではRAによる神経特異的転写制御因子および神経細胞特異的マーカーの発現は見られず,RAによる神経細胞分化はc-Junにより抑制されることが明かとなった.しかし,神経上皮細胞のマーカーであるネスチンはC2C5細胞で強陽性を示すことから,c-Junは神経上皮細胞から神経芽細胞への分化を抑制するものと考えられた.
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