細胞極性に関わるGタンパク質カスチードによる選別輸送機構の解析
Project/Area Number |
05252208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松井 泰 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (50229407)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 情報伝達 / GTP結合蛋白質 / RAS |
Research Abstract |
タンパク質等の分泌が、細胞の特定の細胞膜部分に局在して起こること(極性分泌)は、広範な生物機能の基礎となっている。その極性分泌の基礎となる細胞極性の確立維持の機構解明は、重要であるが、詳細は、明らかではない。我々は、酵母より、ras様GTP結合タンパク質遺伝子RHO3,RHO4を単離し、出芽時の細胞極性維持に働いていることを同定した。酵母細胞は、遺伝学的手法と共に、分子生物学的手法を高度に適用できる生物である。したがって、これらの手法を用いて、RHO3、RHO4の作用を明らかにすることにより細胞極性の確立維持の機構を解析することを試みている。rho3欠損を多コピーで相補する遺伝子9つ(SRO1〜9)を単離し解析した。SRO遺伝子群の構造解析や遺伝子破壊株等によるSRO遺伝子の機能解析を行なった。その結果、SRO遺伝子群は、細胞極性維持に働くもの、出芽位置(すなわち分泌部位)の選定に関与するもの、と共に、分泌小胞の輸送系との関連が考えられる遺伝子を含むことが明らかとなった。特に、SRO6は、分泌過程の変異遺伝子として同定されたSEC4であった。また、RHO3に活性型変異を導入したものは、低温感受性となり、その制限温度下の表現形は、伸長した、異常な形態となる。conA-FITC染色により、分泌の局在化に異常がおきていることが、わかった。この変異株の低温感受性は、sec4変異により抑圧された。このことと、SRO6がSEC4で、あることより、RHO3経路の下流に、SEC4の制御する、分泌小胞と細胞膜の融合過程が存在することを遺伝学的に明らかとした。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)