Project/Area Number |
05252227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
桑野 信彦 九州大学, 医学部, 教授 (80037431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 真弓 九州大学, 医学部, 講師 (80128347)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 膜輸送 / ゴルジ体 / 体細胞遺伝変異株 / ブレフェルジンA / モネンシン / 上皮増殖因子レセプター / 低比重リポ蛋白レセプター / ポリオーマウイルスがん抗原 |
Research Abstract |
我々の研究実績は以下の通りである。 (1)EGF受容体のmRNAは存在するが、膜表層上の発現が著明に減少しているマウス由来のモネンシン耐性株は、srcやポリオーマmiddleT抗原による形質転換がおこらない。この変異株にヒトEGF受容体cDNAを導入し発現株を単離した。ポリオーマウイルスのmoddleT抗原の導入によってBalb/3T3細胞膜局在のヒトEGF受容体のdown regulationは著明に阻害されるが、モネンシン耐性細胞のヒトEGF受容体のdown regulationはこのポリオーマ遺伝子によって影響をうけなかった。EGF受容体が細胞膜表層付近でこのウイルス遺伝子産物と緊密に関連していることをはじめて示唆した。 (2)ブレフェルジンAについては、LDL受容体の細胞内輸送を変化させること及び、ゴルジ体におけるシアル酸付加反応の場がLDLとEGFの受容体で明らかに異なっていることを観察した。そこで我々は、ヒト癌KB細胞より安定なブレフェルジンA耐性株を単離し、ゴルジ体の形態学的変化を観察した。植物毒素であるリシンの細胞毒性はKB細胞ではブレフェルジンAによって回復するが耐性では回復しなかった。他方、ジフテリア毒素の細胞毒性は、KB及びジフテリア毒素の細胞内輸送経路が異なることを示唆している。 (3)ゴルジ体におけるLDL受容体のO_-糖鎖不全をひきおこしたハムスター由来のモネンシン及びコンパクチン耐性変異株は、両者ともゴルジ体の変化が示唆されるが、同一相補性グループに属し、O_-糖鎖伸長に関与するN_-アセチルガラクトサミン転移酵素の活性が約2/3に低下し、さらにLDL受容体に局在する20本近いO_-糖鎖のうち、LDL結合部位近傍に存在する約1/3が欠失していた。LDL受容体成熟の新しいゴルジ体変異であることを示した。 (4)現在、Balb/3T3細胞のモネンシン耐性変異株から遺伝子subtractionを用いて耐性変異細胞で特異的に発現している遺伝子を単離する仕事を開始している。さらにEGF受容体の抵抗を用いて免疫電顕の仕事がうまく進んでいる状況下である。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)