Project/Area Number |
05253201
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
林 典夫 東北大学, 医学部, 教授 (00004606)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 雅之 東北大学, 医学部, 講師 (50166823)
竹谷 茂 関西医科大学, 講師 (20121949)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | 5-アミノレブリン酸合成酵素 / フェロキラターゼ / 骨髄性プロトポルフィリン症 / 鉄芽球性貧血 / 遺伝子 |
Research Abstract |
5-アミノレブリン酸合成酵素(ALAS)異常と関連があるとされる鉄芽球性貧血とフェロキラターゼ異常が原因とされる骨髄性プロトポルフィリン症について、、病因解明と治療法の開発に資することを目的として、遺伝子レベルでの病態解析を行なった。先ず赤血球型(ALAS-E)と非特異型(ALAS-N)のALASイソ酵素およびフェロキラターゼの遺伝子について生化学的、分子・細胞生物学的研究を進め、これによって得られた様々な知見に基づき、これら酵素遺伝子異常の解析を行った。その結果、以下の様な日本人患者についての最初の成果が得られた。 1)骨髄性プロトポルフィリン症におけるフェロキラターゼ遺伝子変異の解析:昨年度までに、米国白人1例、次いで日本人2例につき、EBウイルスで株化したリンパ球を材料としてフェロキラターゼ遺伝子変異を解析し、第1例については既に報告した。本年度は、前年よりの日本人症例の解析をさらに進め、本酵素遺伝子の変異を確認した。即ち、第1例ではイントロン9、第2例ではイントロン7の5'端(供与部位)の塩基にG→A変異があり、異常スプライシングにより、それぞれエキソン9、エキソン7が欠失したmRNAが作られていた。 2)鉄芽球性貧血におけるALA合成酵素異常の解析:前年度に引続き、日本人X-染色体連関性鉄芽球性貧血患者)1例のEBウイルス株化リンパ球を材料として、ALAS-E遺伝子の変異を検索した。即ち、ALAS-E遺伝子の各エキソン附近をPCR法により増幅し、解析を行ったところ、第5エキソン内に点変異A→T(Asp→Val)が見出された。しかし、本点変異を持つALASを大腸菌に発現させ、同様に発現させた正常ALASと酵素活性を比較したところ、著しい差異はないように思われた。ピリドキサールリン酸結合部位付近や各エキソン-イントロン境界領域等には変異は検出されなかったことから、5'調節領域の異常の可能性を含め、今後さらには幅広い解析が必要である。
|