Project/Area Number |
05253223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
三宅 康子 国立循環器病センター研究所, 病因部, 室長 (00132936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 章 国立循環器病センター研究所, 副所長 (00028408)
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Project Period (FY) |
1992 – 1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 家族性高コレステロール血症 / LDLレセプター遺伝子 / スプライシング異常 / 遺伝子変異 |
Research Abstract |
家族性高コレステロール血症(FH)は、低比重リポ蛋白質レセプター(LDLR)遺伝子の変異に基づく疾患であるが、変異の様式は大小の欠失、挿入から点変異まで様々なものがあり、また変異の箇所も45kbの全長を有するLDLR遺伝子の各所にみられ、極めて多彩である。 今回我々は、セレプター蛋白非合成型のFHホモ接合体症例においてLDLR遺伝子解析を行い、変異箇所を同定し、スプライス変異を証明した。 患者KIKの皮膚線維芽細胞を用いたbinding assayでは、^<125>I-LDL、^<125>I-IgGC7とも結合は認められず、また^<35>S-メチオニン・ラベルによるレセプター蛋白の生合成も認められず、レセプターの表現型はいわゆるnull alleleタイプであった。患者の両親がまたいとこであることから、患者は両親から同一の変異遺伝子を受け継いでいるtrue homozygoteと考えられた。 患者白血球から抽出したgenomicDNAを用い、LDLR各exonをPCR増幅後、sub-cloningし、dideoxy法により塩基配列を解析したところ、KIKにおいてはintron 12 splice donor siteにGT→GCの1塩基置換が認められた。次に患者線維芽細胞から得たRNAをRT-PCR法により増幅し、同様にsequenceしたところKIKにおいては(1)intron 12をread throughするもの、(2)intron 12を11 base読み進んだ所で現れたGCをsplice donor siteとして認識してalternative splicingを起こすもの、(3)exon 12をskipするもの、以上3種類のmRNAの存在が認められた。従って、本来のsplice siteが変異によって失われた場合、多彩なsplicingが起こることがわかり、本症例はsplicingの機構を考える上で興味深いものと思われる。
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