冠血管床と心内膜において産生される血管抵抗調節物質の特性とその遊離機序
Project/Area Number |
05256205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
友池 仁暢 山形大学, 医学部, 教授 (90112333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熱海 裕之 山形大学, 医学部, 助手 (60151081)
久保田 功 山形大学, 医学部, 講師 (30161673)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 内皮細胞 / 高脂血症 / 糖尿病 / ATP感受性にチャンネル / 内皮細胞依存性弛緩 / 冠循環 / 心ポンプ機能 |
Research Abstract |
1.冠血管床からの血管抵抗調節物質の遊離機構 家兎の心臓を摘出し、ランゲンドルフ潅流心標本を用い潅流圧と冠血流量の同時測定を行った。20秒間血流を遮断した後、徐々に潅流圧を上昇させ、反応性充血が観察される期間の圧-流量関係を軌跡として求めた。反応性充血は(1)筋性調節、(2)内皮細胞からの血管弛緩物質の遊離、(3)代謝性調節による血管弛緩が相乗的に働いて形成される事が明らかになった。冠抵抗血管床からの弛緩物質の遊離は少なくとも2つの系統が認められた。すなわち、閉塞解徐後数秒で血流の加速が観察され、この現象がLNMAを前投与すると有意に消失する事から、内皮細胞から遊離されるNO(nitric oxide)の関与が考えられた。アデノシン遮断薬を前投与すると反応性充血の最大血流とNOの遊離による血管弛緩も有意に抑制された。この事実は再潅流の時点で十分量のアデノシンが遊離されており、抵抗血管は弛緩の状態にある事、更に、内皮細胞を刺激してNOが遊離されるには筋性調節による血管弛緩のみでは不十分である事が明らかになった。病態モデルにおける血管抵抗調節因子の機能変化についてはWHHL(watanabe heritable hyperlipidemic)家兎を用いて検索中である。 2.NOの産生と心ポンプ機能の関係 家兎を麻酔人工呼吸下に開胸し、左室内圧と左室の長軸と短軸の径を同時計測した。下大静脈を一過性に閉塞し、前負荷を減少させる事によって収縮末期圧一容積関係を求め心ポンプ機能を定量化した。LNMAによって収縮末期圧一容積関係の傾斜が変化する事から、NOによる心収縮性の修飾が示唆された。NOによって心収縮性が変化する細胞内情報伝達機構については検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)