内皮細胞由来過分極因子の精製・同定とその病態生理的意義
Project/Area Number |
05256209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
後藤 淳郎 東京大学, 医学部(病), 講師 (00150277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
名越 洋 東京大学, 医学部(病), 医員
中島 敏明 東京大学, 医学部(病), 助手 (50227790)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 血管内皮細胞 / 内皮由来過分極因子 / 血管平滑筋細胞 / パッチクランプ法 / クロライドチャネル |
Research Abstract |
血管内皮細胞から、過分極因子(EDHF)が実際に産生されるか否かを検討し、さらにそれを同定することが目的である。種々の平滑筋細胞および血管内皮細胞を単離し、その電気的性質を調べるとともに、血管内皮細胞を種々のagonistで刺激した時の血管平滑筋の膜電位の変化を検討した。 ラット大動脈平滑筋細胞(A7r5)は-45mVの静止膜電位を有し、L型Ca電流が同定された。Vasopressin(AVP)はA7r5においてV_1受容体を介して、K電流および非選択性陽イオンチャネルを活性化すること、前者は細胞内IP_3による細胞内Ca増加によるが、後者は別の機構によると考えられた。同様の作用がendothelinにおいても観察された。 モルモット肺動脈をコラゲナーゼ処理することにより単離血管平滑筋細胞を作成した。細胞はnoradrenalineにより収縮し、-45--55mVであった。自発的な活動電位の発生は見られなかった。 EDHFについての検討はウシ肺動脈内皮細胞のcell lineをまいた記録槽に単離したA7r5あるいはラット肺動脈平滑筋細胞をまき種々のagonist(acetylcholine,bradykinin)を投与し、平滑筋細胞の膜電位に及ぼす効果を検討した。さらにラットの内皮を含む大動脈を摘出し、管腔内に種々のagonistを潅流し、その潅流液を単離血管平滑筋細胞に投与した時の膜電位の変化を記録した。今回用いたagonistおよび平滑筋細胞などの実験条件では、内皮細胞の共存の有無により明らかなEDHFの存在を示唆する所見は得られなかった。今後、実験条件の変更などさらに詳細に検討する必要があると思われた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)