Project/Area Number |
05259217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
土屋 友房 岡山大学, 薬学部, 教授 (80012673)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | アンチポーター / シンポーター / 共役系 |
Research Abstract |
主として腸炎ビブリオと大腸菌を用い、Na^+/H^+アンチポーターの性質の生化学的解析と遺伝子面からの解析を行った。また腸炎ビブリオのNa^+/H^+/基質シンポーターについても同様に解析した。 腸炎ビブリオの細胞膜には少なくとも二つのNa^+/H^+アンチポーターが存在し、一方はpH依存性、もう一方はpH非依存性であることがわかった。前者においてはNa^+が最もよい基質となること、Li^+も基質になること、しかしK^+は基質にはならないことが明らかになった。また、アミロライドによって強く阻害されることがわかった。その遺伝子をクローニングし、シーケンスを決定した。その結果、このアンチポーターは大腸菌のNhaA系とホモロジーが高いこと、動物細胞のアンチポーターとも部分的にホモロジーがあること、動物細胞のアンチポーターのアミロライド結合部位とされているドメインとはかなりよく似たシーケンスであること、その他のNa^+を輸送するタンパク質ともある程度ホモロジーがあることなどがわかった。さらに、腸炎ビブリオのアンチポーターは12個の膜貫通領域をもっていることが示唆された。このアンチポーター遺伝子を大腸菌のアンチポーター欠損株に導入すると、Na^+耐性とLi^+耐性が回復することがわかった。 大腸菌のNa^+/H^+アンチポーターについても、Na^+耐性、Li^+耐性に大変重要であることがわかった。 一方、腸炎ビブリオにおいて、すでに明らかにしたアデノシン輸送系の他に、グルコース輸送系の一つがNa^+およびH^+とのシンポート系であるらしいことがわかってきた。現在この系について生化学的面、遺伝子面からの解析を行っている。
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