中枢ヒスタミンの遊離・合成の調節機構:前シナプス性H_3受容体のクローニング
Project/Area Number |
05260202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邉 建彦 東北大学, 医学部, 教授 (70028356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 雅幸 東北大学, 医学部, 学術振興会特別研究員
石井 邦明 東北大学, 医学部, 助手 (10184459)
大津 浩 東北大学, 医学部, 助手 (60250742)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ヒスタミン / ヒスタミン受容体 / H3受容体 |
Research Abstract |
ヒスタミンH_3受容体の遮断薬、チオペラミドがマウスの電撃痙攣の持続時間を短縮させることがわかった。これはこれまでヒスタミンは痙攣抑制的に作用するというわれわれの研究結果を強く支持するものである。また、チオペラミド処理により脳内ヒスタミンは減少し(遊離を促進するから)、ヒスタミン合成酵素(ヒスチジン脱炭酸酵素、HDC)の活性を上昇させた(遊離したヒスタミンを補うため)。これもH_3受容体を介してヒスタミン遊離と合成が調節されているという知見と合致する。 ヒトHDC遺伝子をクローニングした。全長23kbで、12エキソンからなる。コーディング領域の上流には、GATA,TATA,NF-IL6,γ-IFEなどの発現調節シークエンスが存在し、H_3受容体を介するHDC発現の調節が分子レベルで研究できる糸口が開けた。 H_3受容体のクローニングについては、H_1、H_2受容体のアミノ酸配列に共通部分が高い第1と第3膜貫通領域をもとにプライマーを合成し、ラット脳の乳頭体のcDNAをテンプレートとして遺伝子増幅法(PCR)を行ない、プライマー部分に相同性のあるcDNAクローンをピックアップした。このクローンを用いて乳頭体のCDNAライブラリーをスクリーニングし直した。得られたクローンをGタンパク介在性のモノアミン受容体に共通な第3と第6膜貫通領域をプローブとして、再度PCRにてスクリーニングした。ポジティブ・クローンの塩基配列を決定したが、現在までのところ、H_1受容体がとれており、H_3受容体のクローニングには成功していない。しかし、展望が開けつつあるので、今後も継続したい。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)