神経伝達物質放出におけるCキナーゼとその主要基質タンパク質MARCKSの役割
Project/Area Number |
05260222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
谷口 寿章 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 講師 (10257636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千谷 晃一 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 教授 (60179942)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | リン酸化 / Cキナーゼ / リン酸化タンパク質 / SPキナーゼ / 質量分析法 / 神経伝達物質 / シナプス |
Research Abstract |
1.脳におけるCキナーゼの主要基質タンパク質であるMARCKS(myristoylated alanine-rich Ckinase substrate)の生理機能、及びリン酸化、ミリスチル化を含む翻訳後修飾の研究を質量分析法を主として用い行った。 2.MARCKSがCキナーゼによるリン酸化に応じて、シナプス小胞と可逆的に結合することを見出した。分子の中央付近にあるCキナーゼによるリン酸化部分が直接、酸性リン酸脂質との結合に関与していることを明らかにした。 3.エレクトロスプレー質量分析法を用い、精製したMARCKSの精密な分子量を測定したところ、主要な分子種以外に、約80ダルトン大きい、リン酸化型分子種を分離、観測することに成功した。 4.MARCKSをプロテアーゼ処理して得られたペプチドを質量分析法を用いて解析した結果、Cキナーゼによるリン酸化部分以外に、SPモチーフを持つ多くのリン酸化部位を発見した。これらのリン酸化には、MAPキナーゼや、cdk5などのcdc2様キナーゼが関与していると考えられ、Cキナーゼ系とMAPキナーゼ系の2つのシグナル伝達系が、基質タンパク質のレベルでも相互作用していることが示唆された。 5.今後は新たに見い出されたリン酸化がMARCKSの生理機能に及ぼす影響、関与しているキナーゼの同定などに重点を置いて、研究進める予定である。さらにGAP-43など他のCキナーゼの基質タンパク質について、質量分析法を応用した同様の解析を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)