アルツハイマー脳におけるMAP1Bの異常なリン酸化と微小管の機能異常
Project/Area Number |
05261212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
新井 孝夫 東京理科大学, 理工学部・応用生物科学科, 助教授 (60107422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 敏弘 信州大学, 繊維学科, 助教授 (50126702)
大塚 仁也 東京理科大学, 理工学部・応用生物科学科, 教授 (90103035)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / PHF / 微小管 / MAP1B / リン酸化 / チューブリンアイソフォーム / 翻訳後修飾 / モノクローナル抗体 |
Research Abstract |
研究代表者らは、これまで、PHFを免疫原とする試験管内免疫法で作製したモノクローナル抗体の中にリン酸化MAP1Bに対する2種の抗体が存在すること、これらの抗体の認識するMAP1Bリン酸化部位は正常の場合未成熟脳に特異的になもので、シナプス形成後はすみやかに脱リン酸化を受けることなどを明らかにしてきた。本年度は、これらのMAP1Bのリン酸化がアルツハイマー脳の微小管の機能に及ぼす影響を調べるために、以下の2つの課題の研究を行った。第1は、これらの部位のリン酸化が微小管との相互作用にはたす役割に関する研究で、ラット脳の系を研究対象とした。第2は、結合相手である微小管の主成分チューブリンの翻訳後修飾についての研究で、アルツハイマー脳を対象とした行った。 第1の課題については、MAP1Bのリン酸化が微小管との相互作用を促進するという他の研究者の報告を確認したが、目的のリン酸化部位が成熟脳でも認められるリン酸化部位と相違するか否かという点については明確な結論は得られなかった。第2の課題については、まずラット脳の系で、等電点電気泳動とアイソタイプ特異的、翻訳後修飾部位特異的モノクローナル抗体をもちいたアイソフォームと翻訳後修飾を分析する系を確立するとともに、alpha-、beta-チュブリンの翻訳後修飾がそれぞれ、神経細胞の分化(神経突起の伸展)と成熟(シナプス形成後の樹状突起と軸索の分化・成熟)と関連することを明らかにした。次に、アルツハイマー脳に多い不溶性チューブリンについて、正常脳の同画分と比較したところ、alpha-チューブリンのアイソフォームには大きな差はないが、beta-チューブリンのアイソフォームには相違が見られるとの予備的結果を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)