カンジダ酵母における遺伝暗号変化の分子進化学的研究
Project/Area Number |
05265204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上田 卓也 東京大学, 工学部, 助手 (80184927)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | カンジダ / 遺伝暗号 / イノシン / アンチコドン / tRNA / 5SYSNA / EF-1α / 系統樹 |
Research Abstract |
Candida cylindraceaの遺伝暗号表ではコドンCUGはセリンに対応する。しかしCURのもう一方のコドンであるCUAについては,アミノ酸の対応は不明である。CUNのコドンボックスに対応するロイシンのtRNAとしては二種類単離されているがアンチコドンはともにIAGであり,通常のwobble ruleに従えば大腸菌などの原核生物と同様にイノシンがAも読み、CUAはロイシンとなるはずである。しかし,Munzらの遺伝学的解析から,真核生物ではイノシンはAを読めないことが定説となっている。また、ではイノシンではなく修飾されたUがAに対応するとされている。二つの可能性を検討するためにCandida cylindraceaの無細胞たんぱく質合成系を構築し,CUAを含む合成mRNAを用いてCUAの対応するアミノ酸を決定した。その結果Candida cylindraceaの全tRNA画分を用いた場合,CUAはロイシンに翻訳され,Candida cylindraceaにおいてCUAはロイシンであった。また、精製したIAGのアンチコドンを持つロイシンtRNAを用いても,CUAコドンがロイシンとして翻訳された。従って,酵母においてもイノシンはAともリボソーム上で塩基対を形成すると考えべきである。 すでに5SrRNAの配列に基づきカンジダ酵母の系統関係を作製し,CUGコドンがロイシン(グループI)→セリン(グループII)→ロイシン(グループIII)の経路で変化したことを示す結果を我々は得ている。本年度はEF-1αの塩基配列を決定し,それに基づく系統樹を作製した結果,このプロセスの正当性が確認された。CUNボックスに対応するtRNAのアンチコドンの一文字目はグループIとIIのものがIとCであるが,それに対してグループIIIに属するSaccharomyces cerevisaeでは未修飾のUのものしか存在しない.この未修飾のUの存在は遺伝暗号の変化のなごりと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)