Project/Area Number |
05267217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
篠田 義一 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (60010104)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 大脳 / 運動野 / 前運動野 / 橋核 / 橋被蓋網様核 / 小脳核 / 随意運動 / 小脳 |
Research Abstract |
本研究は、小脳中位核及び歯状核への興奮性入力が存在するか否かを明らかにし、存在する場合には、いずれの小脳前立核から入力があるのか、又その性質が両核でどのように異なるかを、電気生理学的及び解剖学的方法を用いて明らかにしようとするものである。本研究は、これまでの研究をさらに発展させ、中位核への入力の存在を証明し、さらに、それぞれの小脳核へ入力を送る小脳前位核を電気生理学的及び形態学的方法によって同定することを目的とする。不動化した麻酔ネコを用いて、小脳中位核・歯状核の出力細胞から細胞内記録を行い、大脳皮質運動野、前運動野を電気刺激し、各大脳部位からの興奮性入力の収束の有無を調べた。対側赤核内を通る出力線維を電気刺激し、小脳核出力細胞であることを同定した後、対側大脳運動野(area 4γ)と前運動野(area 6αβ)を2〜3発連続刺激をして効果のある部位を求めた。この結果、歯状核の細胞は、前運動の刺激によってEPSPとそれに続くIPSPが生じたが、運動野の刺激では反応しなかった。一方、中位核の出力細胞は、運動野の刺激に対してEPSPとそれに続くIPSPを生じたが、前運動野からの効果は見られなかった。このように、歯状核の細胞と中位核の細胞は大脳の異なる部位からの入力を受けることが明らかとなった。以上により、中位核と歯状核への興奮性入力の存在を明らかにしたのち、それを中継する小脳前位核を同定するため、橋核・赤核・橋被蓋網様核・下オリーブ核を刺激して単シナプス性のEPSPを生ずる核を同定した。歯状核細胞は、橋核、橋被蓋網様核、下オリーブ核からの投射があることが証明されたが、中位核細胞も同様の核からの入力があることがほぼ確認されたが、現在さらに実験を進めている。
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