Project/Area Number |
05268203
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
林 英生 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (40033203)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 泰子 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (80202480)
清水 徹 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (80235655)
太田 敏子 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (40233134)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
|
Keywords | 黄色ブドウ球菌 / ストレス応答 / 熱ショック蛋白 / メチシリン耐性因子 / パリンドローム構造 / 熱ショックブロモーター / コラゲナーゼ / エンテロトキシン |
Research Abstract |
黄色ブドウ球菌の病原因子産生にストレスがどのように影響を与えるかをしらべるためにストレスに応答して産生(発現)される蛋白を解析した。培養温度を37℃から42℃へ移し熱ストレスを負荷すると10種類以上の蛋白が多量に産生されてくる。そのいくつかはアミノ酸分析の結果、熱ショック蛋白であることがわかったので、その内、hsp60とhsp70の遺伝子(オペロン)をクローン化し構造を決定した。hsp60はHSP10とHSP60の2種類の蛋白をコードしており、hsp70はHSP37、HSP20、HSP70、HSP40、HSP35の5種類をコードしていた。この内HSP20はE.coliのGrpEと、HSP40はDnaJと、HSP70はDnaKと高い相同性があったがHSP37とHSP35はE.coliには認められず、新しい熱ショック蛋白であった。またHSP37は他のGram陽性菌にも相同性の高い構造があり、Gram陽性菌に共通的に保存されている構造であるらしい。HSP35はブドウ球菌に特異的な構造であったが、その機能については目下解析中である。これらの熱ショック蛋白の遺伝子のオペレーター構造は特徴的なパリンドローム構造を持ち、この構造もGram陽性菌に共通性の高い構造であり、発現調節に何らかの関与をしているらしいことが推察される。E.coliへ形質転換したhsp60は構造的に発現し熱ショックでは誘導発現されないことがわかり、また20℃の培養では発現せず、σ^<32>欠損株でも発現しなかった。42℃の熱ショックで病原因子である、コラーゲナーゼとメチシリン耐性因子の産生は低下ないし抑制されるが、DNaseやエンテロトキシンの産生はあまり影響を受けない。発育増殖期を感知して病原因子産生を調節しているらしいagrとの関連を比較検討しながら、HSPsがどのように病原因子の発現、分泌に関与しているかに的を紋り黄色ブドウ球菌内での遺伝子操作が出来るよう変異株を分離しながら鋭意解析を進めている。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)