栄養飢餓ストレスによって誘導される自食作用のシグナル伝達系とその生理的役割
Project/Area Number |
05268209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大隅 良典 東京大学, 教養学部, 助教授 (30114416)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大隅 萬里子 西東京科学大学, 理工学部, 助教授 (40168927)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 自食作用 / 酵母 / 栄養飢餓 / APG変量 / キナーゼ / タンパク質分解 |
Research Abstract |
細胞は絶えず外界の栄養状態を察知し、自身の増殖と分化を制御している。必須の栄養源が涸渇する飢餓条件に応答し、種々の反応を行う。我々は飢餓条件下に酵母が、液胞内に自己の構成成分を一重膜構造として移行させ分解する自食作用を誘導することを明らかにして来た。本研究は自食作用の誘導に至る種々の栄養飢餓シグナルを解析し細胞の栄養条件の応答シグナルを明らかにすることを目的とした。 本年度に得られた主な成果は以下の通りである。 (1)これまで当研究室で飢餓条件下に液胞内に自食体を蓄積しないという形態学的な手法で得られた15個のapg変異株が、確かにタンパク質分解が誘導出来ず、飢餓条件下に生存率を維持出来ないことを示した。 (2)APG1,APG5遺伝子のクローニング、塩基配列の決定を行った。APG1遺伝子は897個のアミノ酸からなる親水性のタンパク質をコードしており、N末端側にキナーゼの共通配列を有していた。分子生物学的解析よりこのキナーゼ活性が自食作用に必須であることが明らかとなった。 (3)リン酸の飢餓によっても自食作用が誘導されることを初めて明らかにした。この誘導は従来から知られるリン酸飢餓の遺伝子発現制御系phoとは独立に作用するらしい。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)