Project/Area Number |
05268217
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
饗場 弘二 名古屋大学, 理学部, 教授 (20025662)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | グルコース効果 / カタボライト抑制 / cAMP / CRP |
Research Abstract |
大腸菌におけるカタボライト抑制の機構について、ラクトースオペロンの発現に及ぼすグルコースの効果を解析し、次の研究成果を得た。 1)グルコースによるラクトースオペロンの発現抑制(カタボライト抑制)は、細胞内cAMPレベルの低下で生じるという従来の説を再検討し、このモデルが不十分であることを明かにした。 2)ウエスタンブロット法およびゲルシフト法により、グルコースが細胞内CRPレベルを数倍低下させることを明かにした。 3)グルコースによるCRPレベルの低下がカタボライト抑制の原因の一つとして重要であることを明らかにした。また、カタボライト抑制はCRPレベルとcAMPレベルの低下により引き起こされるとの新モデルを提唱した。 4)S1マッピング法により、グルコースによるCRPレベルの低下は、crpmRNAレベルの低下によること、また、グルコースはcrpmRNAの安定性には影響しないこと、従ってこの低下は、crp転写量の低下によることを証明した。 5)グルコースによるcrp発現の抑制には、crpプロモーターが必要であること、また、cAMPとCRPが要求されることを明かにした。 6)グルコースによるcrp発現の抑制には、crpプロモーター上流にあるCRP結合部位が必須であることを明かにし、グルコースによるcrp発現の抑制におけるcrpの自己制御機構の本質的役割を明かにした。
|