ショウジョウバエを用いたraf/MAP・Kカスケードの増殖分化における機能解析
Project/Area Number |
05269230
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
安達 卓 愛知県がんセンター, 放射線部, 研究員 (20221723)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 喜博 愛知県がんセンター, 放射線部, 研究員 (90201938)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | ショウジョウバエ / raf・MAPキナーゼ系 / 増殖分化 |
Research Abstract |
Raf-1は細胞質中のセリン/スレオニンキナーゼで、様々な増殖刺激によって活性化され、増殖を制御するシグナル伝達系における重要性が示唆されている。ショウジョウバエにおけるc-raf-Iホモログ、D-rafの突然変異体を用いた解析から、Rafを介したシグナル伝達経路の構成因子を明らかにしつつある。このうち、Dsor1がMAPキナーゼキナーゼ(MAPKK)をコードし、D-rafの下流で機能することを明らかにしてきた(Cell、72:407,1993)。本年度は、1・D-rafの新たな下流因子の検索と活性型突然変異の構造解析、2・活性型MAPKKと遺伝的に相互作用する突然変異体の解析、3・酵母MAPキナーゼカスケード突然変異体を相補するショウジョウバエ遺伝子の解析を中心に行った。 1・新たな遺伝的検索から見つかったD-rafの下流因子Dsor2は、染色体マッピングからMAPキナーゼ、DmERK-Aをコードする可能性が高いことがわかった。Dsor2優性変異体のDmERK-AcDNAを構造解析することにより、保存されたアミノ酸残基を変化させる塩基置換を発見し、これが活性型変異の原因になることの確認作業を進めている。また、同様にDsor1(MARK)の優性変異体8系統の構造解析も進行中で、このうちのひとつDsor1^<Su1>の変異は、酵母bck1経路の活性化を示した。2・活性化Dsor1によって表現型が抑圧、または増強される突然変異体をトランスポゾンタギングによって誘発、検索し、数系統を得た。このうちGp99は、細胞周期のM期進行に異常を見せた。指令する遺伝子産物は既知タンパク質との類似性が低い。3・酵母bck1変異体を相補する、ショウジョウバエのあらたなMAPキナーゼ遺伝子DmERK-Bを見いだした。突然変異体の同定を進めている。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)