紫外線損傷塩基を含む化学合成オリゴヌクレオチドと修復酵素との相互作用の解析
Project/Area Number |
05270201
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森岡 弘志 北海道大学, 薬学部, 助手 (20230097)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 成憲 北海道大学, 薬学部, 助手 (10168544)
井上 英夫 北海道大学, 薬学部, 助教授 (80088856)
大塚 栄子 北海道大学, 薬学部, 教授 (80028836)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | T4エンドヌクレアーゼV / チミンダイマー / ホスホロチオエート / メチル化保護法 |
Research Abstract |
以下に、今年度得られた新たな知見等の成果を示す。 1.適当な保護基を導入したチミジン2量体に紫外線照射を行なった後、3'-ホスホアミダイト体とすることによりチミンダイマーを含んだ結合ユニットを合成した。 2.チミンダイマー部分のリン酸基をホスホロチオエート結合に修飾したオリゴヌクレオチド(dGCACGT〔ps〕TGCACG、T〔ps〕T:ホスホロチオエート結合を有するチミンダイマー誘導体)およびその相補鎖(dCGTGCAACGTGC)を化学合成し、2本鎖とした後、T4エンドヌクレアーゼVの基質として用いた。なお、解析にはリン酸結合の2種類のジアステレオ異性体(Rpホスホロチオエート体、およびSpホスホロチオエート体)を用いた。PDグリコシラーゼ活性の反応速度定数を求めると、Km値はRpホスホロチオエート体では7.1x10^<-9>M、Spホスホロチオエート体で5.3x10^<-8>Mとなり、Rpホスホロチオエート体の方がSpホスホロチオエート体よりも酵素に対する親和性が高いことがわかった。すなわち、チミンダイマー部分のリン酸残基が酵素と相互作用していることが明らかにされた。 3.上記の結合ユニットを用いて、鎖長30merのチミンダイマーを含むオリゴヌクレオチドおよびその相補鎖を合成した。これらを基質としてメチル化保護実験を行い、T4エンドヌクレアーゼVが特異的に認識しているDNA領域の検索およびその結合様式の解析を試みた。その結果、2本鎖DNA中のチミンダイマー部位の相補鎖側アデニン塩基の3位のメチル化が特異的に阻止された。すなわち、T4エンドヌクレアーゼVが基質DNAのチミンダイマー部位に対してマイナーグルーブ側から結合していることが明らかにされた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)