自己免疫性胃炎:自己抗原エピトープの構造決定と認識機構の解析
Project/Area Number |
05272215
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
増田 徹 京都大学, 医学部, 助教授 (00027319)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細野 正道 京都大学, 胸部研究所, 助教授 (90107433)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
|
Keywords | 自己抗原 / T細胞クローン / 抗原ペプチド / 自己免疫疾患 |
Research Abstract |
マウス自己免疫性胃炎は胃壁細胞のH/KーATPaseを自己抗原として認識する。その抗原性には臓器特異性はあるものの種特異性がなく、且つ交叉抗原性はないものの、Na/K-ATPase分子の一次構造と60%のhomologyを有する。これらの特徴を前提にして、マウス、ブタ、ヒトH/K-ATPaseのα或いはβサブユニット間で共通構造を示し、かつNa/K-ATPasetoと共通性の少ないペプチド部位を選択し、15アミノ酸残基からなるペプチドを10種作製し、胃炎発症マウスより胃壁細胞を抗原として作製したT細胞クローン(13株)との反応性を増殖実験により解析した。その結果、各動物のα(892-907)番アミノ酸残基(α-892、細胞質内に存在)を抗原として認識するクローン、II-6、が得られた。このクローンはγINFを産生するTh1であり、α-892をI-E^dに拘束されて認識し、ヌードマウスに移入すると病理組織学的に胃炎を発症するも自己抗体産生はみとめられず、発症にはTh1が関与し、Th2ないしは自己抗体の直接的関与は否定された。しかしながら、このペプチドと胃炎発症マウスの脾T細胞の反応性は低く、いわゆるcryptic epitopeの一つと考えられた。また、Na/K-ATPase αサブユニットの対応するペプチド部分(Naα-892)はII-6細胞と反応せず、II-6とα-892間の反応を阻害しなかった。この事実は、両ペプチド間に共通性のない7個のアミノ酸残基にエピトープ及びアグレトープが存在する事を示唆しており、更に解析中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)