Project/Area Number |
05276204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山根 久和 東京大学, 生物生産工学研究センター, 助教授 (80090520)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | フサシダ科 / GA_<73>メチルエステル / Lygodium circinnatum / Anemia phyllitidis / antheridic acid / ディファレンシャル スクリーニング |
Research Abstract |
フサシダ科Lygodium属のシダの主要造精器誘導物質であるGA_<73> methylester(GA_<73>-Me)の生合成経路を追究した。カニクサ(L.japonicum)など3種のLygodium属のシダのうち、GA_<73>-Meの生合成量がもっとも多かったL.circinnatumを用いてGA_<73>-Meの生合成経路の追究を行った。前葉体中のGA分析結果に基づいてC-7カルボン酸のメチルエステル化はGA_<73>への変換後起こると推定した。GA_<73>の生合成については、9,15-cyclo-GA_9が前駆体である可能性、及び他のGAと同様の経路で生合成されている可能性が考えられる。そこで、L.circinnatum前葉体に9,15-cyclo-GA_9,GA_<24>、及びGA_9の重水素標識体を投与し、その代謝物の同定を試みた。その結果、GA_<73>-Meは9,15-cyclo-GA_9由来ではなく、GA_<24>を経て生合成されること、GA_<24>からGA_<73>への変換はGA_9を経由しないことが示された。 一方、造精器誘導物質の作用発現機構追究の一環として、A.phyllitidis配偶体において、その主要造精器誘導物質であるantheridic acid処理により発現が誘導、あるいは抑制される遺伝子の単離を試みた。造精器誘導物質に対する反応性が高い暗黒下培養した原糸体を試料とした。Antheridic acid処理した試料のpoly(A)^+RNAからcDNA libraryを作成し、処理・未処理各々のpoly(A)^+RNAより調製したプローブを用いてディファレンシャルスクリーニングを行ったが、antheridic acid処理により発現量が変化すると考えられるクローンは得られなかった。そこで、処理・未処理のcDNAを用いWang&Brown(1991)により報告されたサブトラクション法を試みることとした。現在、6回のサブトラクションを行い、誘導、抑制遺伝子が分離濃縮されたと考えられるcDNAプールを得た。これらをプローブとして誘導・抑制遺伝子のスクリーニングを継続中である。
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