ニワトリの左右卵巣の不斉分化現象の遺伝子レベルの解析
Project/Area Number |
05277201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水野 重樹 東北大学, 農学部, 教授 (90112903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西森 克彦 東北大学, 農学部, 助教授 (10164609)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | ニワトリ / 左右卵巣不斉分化現象 / cDNAライブラリー / 卵巣特異的cDNAクローン / Z染色体 / 性ステロイドホルモン合成系酵素 |
Research Abstract |
ニワトリ胚における左卵巣の分化と右卵巣の退化過程を遺伝子発現レベルで比較することを目的としているが、本年度はこのための遺伝子プローブの取得と解析を進めた。 1)卵巣特異的に発現する2種の新規遺伝子の解析:孵化後1-3日のヒヨコの左卵巣cDNAライブラリーから、卵巣で高発現している17クローンを選別して部分的な塩基配列等を調べた。その結果、卵巣の形態形成に関係が深いと考えられる2種のcDNAクローン、pZOV3.pLOAO411に注目して解析を進めた。ZOV3遺伝子はサザンブロットならびに蛍光in situハイブリダイゼーションの結果からZ染色体短腕のほぼ中央部に局在することが示された。pZOV3は4425bpのインサーを含み、5'側に327アミノ酸残基をコードするORFが存在した。DNAデータベースを検索した結果、ZOV3は免疫グロブリンスーパーファミリーに属し、2つのC2タイプIg-ループドメインを有することが分かったが、マウスのGP-70と33%、ニワトリのHT7と23%の相同性を示すのみで、卵巣特異的な発現ともあわせて新規遺伝子と考えられた。pLOAO411は常染色体の遺伝子で、約9.5kbの転写産物が卵巣でのみ検出された。現在、cDNA塩基配列決定を進めているが、決定された範囲では相同性のある遺伝子は見い出されなかった。多くのCys残基とN-結合型糖鎖付加部位を含むことからレセプター様の糖タンパク質をコードする遺伝子ではないかと推定している。 2)性ステロイドホルモン合成酵素系遺伝子のcDNAクローニングと発現解析:コレステロールからエストラジオール-17βの生成に関与する5種の酵素の中、ニワトリでまだ得られていない3種の酵素のcDNAクローニングと培養細胞での発現確認を目指している。本年度は、3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ/Δ5→4イソメラーゼのcDNAクローニング、塩基配列決定、cos7細胞での発現と3種の基質に対する酵素活性の確認を行なった。
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Report
(1 results)
Research Products
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