Project/Area Number |
05277213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
國貞 隆弘 京都大学, 医学部, 講師 (30205108)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | Steel因子 / lacZ遺伝子 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
細胞の増殖・分化・形態形成におけるSteel因子の機能を明らかにするための第一段階としてSteel遺伝子の転写調節領域の下流にlacZレポーター遺伝子をつなぎトランスジェニックマウスを作成した。我々の作成した領域(転写開始点より上流2kb)は脳・神経系組織でin situ hybridizationにより明らかにされた発現部位と同様のパターンを示した。その他、腸管や胆管あるいは心臓の神経叢に新たにSteelの発現が認められ、このことは抗Steel抗体を用いた免疫組織化学でも確認された。現在、少なくとも腸管では蠕動運動をつかさどるペースメーカー細胞の分化・増殖にSteelの受容体であるc-kitチロシンキナーゼが必要なことが明らかにされており、今回明らかにされたSteel産生細胞がペースメーカー細胞の分化・増殖にかかわることが予想され、同様のシステムが胆管、心臓でも使われていると考えられる。また、発生初期の真皮での発現、引き続いて毛のうの発生に伴って毛乳頭部に発現が限局されるようになりその発現は生後3週まで続く。このことは、毛のう内に移動し分化・増殖する色素細胞に必要なSteel因子は毛乳頭の細胞から供給されることを示唆する。成熟固体では再生中の毛のうの毛乳頭でも発現せず、また生殖細胞や血液の支持細胞といった発現すべき組織での発現は見られず、これらの組織では別の調節配列に支配されると予想される。以下の結果を現在投稿準備中である。
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