遺伝子工学的アプローチによるウイルス性肝病態進展の予測と治療法の開発
Project/Area Number |
05304031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小俣 政男 東京大学, 医学部(病), 教授 (90125914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下遠野 邦忠 国立がんセンター, ウイルス部(研), 部長 (10000259)
小池 克郎 癌研究所, 遺伝子研究施設部(研), 部長 (30085625)
佐藤 千史 東京医科歯科大学, 医学部(病), 助教授 (60154069)
各務 伸一 名古屋大学, 医学部(病), 講師 (10115545)
林 紀夫 大阪大学, 医学部(病), 講師 (00144478)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Keywords | C型肝炎 / 超可変領域 / SSCP / 中和抗体 / B型肝炎 / 変異株 / X遺伝子 / HLA |
Research Abstract |
C型肝炎ウイルスでは、HCV-RNA量と治療効果の関連が強く指摘され、またHCV-RNA量とウイルスのgenotypeとは表裏の関係にあることが示されてた。さらに、治療抵抗性のC型肝炎ウイルスでは遺伝子変異をきたし易いHypervariable regionの変異率が高いことが示され、SSCPでウイルスの変異を検討したところ、インターフェロン治療にもかかわらず一部のC型肝炎ウイルスのバンドが消失せず、これはインターフェロン抵抗性のウイルスである可能性が示された。さらに、SSCPの検討によるウイルスの変異は、病期の進行にともない変異株が多くなることも示された。また、急性C型肝炎ウイルス感染の初期血清には、C型肝炎ウイルスのコア蛋白に対する抗体が産生されていることが明かとなった。このことは、中和抗体産生、ワクチン開発の突破口となる可能性があり、vitroの培養系の開発に期待がもたれた。しかしながら、この抗体に対しC型肝炎ウイルスが変異し持続感染を示す可能性が指摘された。 B型肝炎ウイルスでは、肝炎の重症化症例ではコアの変異株が高頻度に認められた。しかしながら、ダックの感染実験から、これら変異株の増殖能は野生株より低いことが明かとなった。また、B型肝炎ウイルスの各抗原蛋白発現の研究では、X遺伝子発現の調節機構にpromotor,enhancerの制御が明かとなった。 B型およびC型肝炎の慢性炎症の病態にHLA class Iに表出されている蛋白が標的になっている可能性が示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)