Project/Area Number |
05454320
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中尾 一和 京都大学, 医学部, 教授 (00172263)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
Fiscal Year 1993: ¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
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Keywords | ナトリウム利尿ペプチド / 脳性ナトリウム利尿ペプチド / トランスジェニックマウス / 心筋症ハムスター / エンドセリン / エンドセリン受容体 / 転写調節 / エンドセリン受容体遺伝子 |
Research Abstract |
I.ナトリウム利尿ペプチドファミリーに関する分子生物学的研究 1)BNP遺伝子過剰発現トランスジェニックマウス(TGM)の開発: 肝臓で発現するヒトSerum amyloid P componentのプロモーターに我々のクローニングしたマウスBNP遺伝子を連結し、複数系統のTGMを得た。マウスBNPの特異的RIAにて測定したTGMの血中BNP濃度は対照マウスの10〜100倍と著しく上昇しており、更に有意の血中cGMP濃度の上昇が認められた。これらのTGMの平均血圧は対照マウスと比べて明らかに低値を示した。このことより、BNPの慢性ホルモン作用が証明され、その治療薬としての長期投与の有用性が示唆された。 2)ハムスターBNPのcDNAクローニングと心筋症ハムスターにおける遺伝子発現の検討: ハムスター心臓から作成したcDNAライブラリーより、ハムスターBNPcDNA全長をクローニングし、32アミノ酸よりなるハムスターBNPの構造を明らかにした。32週齢の肥大型心筋症ハムスター及び拡張型心筋症ハムスターにおいて、心室のBNPmRNA濃度は対照の3倍以上に増加し、更に血中BNP濃度は7倍以上に上昇して100fmol/mlに達し、同じく上昇を認める血中ANP濃度(40fmol/ml)の3倍であった。このことより、心筋症ハムスターがヒト心疾患におけるBNPの病態生理的意義の検討に有用なモデルであることが明らかとなった。 II.エンドセリン(ET)受容体に関する分子生物学的研究 1)ET-A及びET-B受容体遺伝子の転写調節機構: ヒトET-A受容体遺伝子の5'隣接領域の5kb断片とレポーター遺伝子(ルシフェラーゼ)とのfusion plasmidを作製し、functional assayを行った。培養ラット糸球体メサンギウム細胞にトランスフェクションした結果、コントロールに比し約200倍のルシフェラーゼ活性の亢進を認めた。更に、この断片を5'端より欠失させて作製した種々のdeletion mutantsを用いた検討により、ATGコドンの上流0.6-0.1kbの領域にpositive regulatory elementsの存在が、また5-1.3kbの領域にnegative regulatory elementsの存在が明らかになり転写調節に関与するシス配列の存在が示唆された。ET-B受容体遺伝子についても同様の検討を行っている。
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