Project/Area Number |
05454578
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human genetics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中堀 豊 東京大学, 医学部(医), 助教授 (10172389)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 1993: ¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
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Keywords | 脆弱X症候群 / 精神遅滞 / 遺伝子診断 |
Research Abstract |
脆弱X症候群は遺伝性の精神遅滞の中では最も頻度の高い疾患であり臨床的に重要である。この疾患における遺伝子の異常は、正常者にみられる三塩基反復配列の数の多型がある範囲を逸脱して多くなるというものであり遺伝病の発症機序について新しい知見を加えた。白人集団におけるDNA解析では一部の患者においてはこのようなDNA増幅は観察されず、脆弱X症候群患者には分子的な異質性が存在する可能性が示唆された。本研究の目的は日本人脆弱X症候群患者においてDNA増幅のある患者の頻度を検討し遺伝子診断法を確立すること、および胎児診断などへの適応の可能性を探ることである。 日本人で脆弱X症候群と診断されている患者とその家族149人について、主としてサザンハイブリダイゼーション法を用いて三塩基反復配列の増幅を検討した。ほとんどの家系で、正常者は正常パターンとなり、保因者、患者にはそれぞれ期待された増幅がみられた。正常者で異常な増幅がみられた例はなかったが、患者で増幅がみられない家系が3家系あった。一つの家系内の患者どうしで増幅の有無が相反することはなく、増幅がない家系では家系内のどの患者にも増幅はなかった。すなわち増幅がある家系では増幅と発症が完全に一致している一方、増幅のない家系は三塩基反復配列とは関係のない機序で疾患が起きていると考えられた。 したがって、1つの疾患の分子的な異質性と考えるよりも、三塩基反復配列の増幅で起きている精神遅滞とそうでない精神遅滞を別の疾患と考えるのが適当と思われた。そのような観点からDNA解析を確定診断に使用することが可能であると考えられた。 また、脆弱X症候群遺伝子(FMR-1)上流のCpG islandのメチル化について検討した結果、三塩基反復配列の増幅とメチル化は常に相関していることが分かった。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)