脳内産生サイトカインの作用機序-アストロサイト細胞骨格間の相互作用と機能の変化を中心に
Project/Area Number |
05454669
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
田中 亮 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (90094383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 仁一 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (60167260)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥4,900,000 (Direct Cost: ¥4,900,000)
Fiscal Year 1993: ¥4,900,000 (Direct Cost: ¥4,900,000)
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Keywords | グリア細胞成長因子 / アストロサイト / 細胞骨格 / マイクロフィラメント / グリアフィラメント / alpha-シアロシルコレステロール |
Research Abstract |
脳内で産生されるグリア細胞成長因子(GMF)はアストロサイトに特異的に作用するサイトカインで、その増殖と分化を促進する。本研究でわれわれはGMFのアストロサイトに対する分化誘導作用の機構を解明することを目的に、GMFで刺激されたアストロサイトの細胞分化における細胞骨格、特に主要細胞骨格線維であるマイクロフィラメントとグリアフィラメントの特性を検討した。培養ラットアストロサイトの粗細胞骨格画分より特異的に脱重合抽出されたマイクロフィラメント(MF)とグリアフィラメント(GF)は、それぞれ100mM KClと10mM MgCl_2、150mM NaClと10mM MgCl_2により再構成された。再構成されたマイクロフィラメントはS1アフィニティーカラムで精製されたフィラメントにおいてさえアクチンの他にビメンチンやGFAPの中間径フィラメント成分など多数のマイナーなタンパク質の存在が認められた。この結果はマイクロフィラメントにおける多数の関連タンパク質の存在と中間径フィラメントとの相互作用を示唆するものであった。同様に再構成グリアフィラメントにおいてもビメンチンとGFAPの他にアクチンをはじめとして多数のマイナーなタンパク質の存在が認められた。 マイクロフィラメントとグリアフィラメントとの相互作用を実証するするために、再構成系においてMFとGFの重合を共に抑制するalpha-シアロシルコレステロール(SC)存在下でMFのGF重合に対する作用を検討した。SC存在下でMFはGFの重合を著しく促進した。またウサギ骨格筋G-アクチンはSC存在下でウシレンズから精製されたビメンチンの重合を促進した。これらの知見よりMFはアクチンとビメンチンとの相互作用を介してGF重合を促進することが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)